赤城忠治
赤城忠治氏(写真左)はFILMSに於いては全ての楽曲の作曲と編曲をしたPaul McCartneyにも通じる天才的メロディーメーカー。夕焼け番長が好きだったのだろうか?赤城信夫名義の場合もある。また、「MISPRINT」のART CONCEPTも彼の発案である。FILMSと平行して82年に江蔵浩一(写真右、元PIN-UPS、POODOLL GOODOLL)、中原信雄、泉水敏郎(元Halmens)、石井為人氏等と1193ダイナマイト・ブラザ−スの名でも活動(リリースはなし)。FILMS消滅後はFILMSの後期メンバーでもあった米田克哉氏とFILMSの音を継承するCLEVER RABBITを結成。ほぼ平行する形で、グラム・バンドVelvets From The Luna(通称ヴェッチン)で江蔵浩一、米田克哉、横山秀則、Tukemen月丘、中幸一郎(現DEMI SEMI QUAVER)氏等と活動するがリリースには至らなかった。

【近況報告】
やの雪嬢と赤城忠治氏が、渋谷パルコ前で、ストリート・テルミン・パフォーマンスをヤッテいるのを見たとの目撃情報有り。

(尾子洋一郎氏からの追加情報を基に作成)赤城忠治氏は、池袋コミュニティカレッジ(西武のカルチャーセンター)の「テルミン入門」で、やの雪さんのサポートとして講師をしています。2001年1月も同講座は開かれる予定です。12月6日のNHK BS-2の真夜中の王国「テルミン」で、やのさんがテルミンを演奏している後ろでギターを演奏している様子が放映されていました。

雑誌「ストレンジ・デイズ」2001年1月号においても、やの雪嬢のインタヴュー記事に赤城氏が久々に媒体に登場し、テルミンについて語っている。2000年春にはやの雪嬢の新譜(赤城氏もサポートすると推測)のリリース予定もあり。

CLEVER RABBITの作品

イメージ・アルバム『Fancy Dance』88年 King Records (LP/CD)
01. Fancy Dance(作詞:岡野玲子、訳詞:EVELYN BENNUE、作曲:赤城忠治、米田克哉、Vo:赤城忠治)
05. Mercury Impulse(作詞:岡野玲子、訳詞:EVELYN BENNUE、作曲:赤城忠治、米田克哉、Vo:赤城忠治)

ヴィジュアリスト手塚眞氏がプロデュースした岡野玲子嬢原作の人気コミック「ファンシィダンス」を元に制作されたイメージアルバム。CLEVER RABBITとしてのクレジットはないが殆どプレCLEVER RABBITと見ても良いのではないか?中原信夫(B)、鈴木さえ子(Dr)、米田克哉(Key)、根津洋志(G)氏等の元FILMSのメンバーも参加。他、土屋昌巳、成田忍、沖山優司、サエキけんぞう、伊武雅刀、川島バナナ、ケラ、仙波清彦氏等の強力なニューウェイヴ系のサポートで出来上がった隠れた名作。
アルバムタイトル曲である「Fancy Dance」はプログレ的イントロからパーカッションへの変化がポイント。東洋宇宙的効果音もよし。
「Mercury Impulse」はCLEVER RABBITとして後に日本語詞でレコーディングする。「あたしは先端を行くのよ・・・」赤城氏の朗読から始まる。岡野嬢の偽りの世界に対する疑念を唄う歌詞とドラマティックな展開の楽曲が見事にマッチする。

CLEVER RABBIT/アルバム『CLEVER RABBIT』89年 Vivid Sound (CD)
01. Charly Goes To Disneyland(作曲:赤城忠治・米田克哉)
02. X'mas In 2030 AD(作詞:手塚眞、作曲:赤城忠治)
03. She Is The Cute!(作詞・作曲:赤城忠治)
04. Mercury Impulse(作詞:岡野玲子、作曲:赤城忠治)
05. Let's Go Art!(作詞:赤城忠治・根津洋志、作曲:赤城忠治)
06. Figure(作詞:手塚眞、作曲:赤城忠治)
07. Felix's Magic Bag(作詞・作曲:赤城忠治)
江蔵浩一(G)、久下恵生(Dr)、吉田智(B、Eng)、やの雪(Cho)、野本和浩(Sax)氏等が参加した写真のようなギフト缶に入った貴重なアルバム。うさぎのしっぽ付きのブックレットがキュート。テクノ感は少し薄れていますが、世界観と悲哀感が溢れるモダンポップ。こんな凝ったサウンドプロダクションができるバンドが日本にそういません。
1曲目はやっぱり専売特許の遊園地的風景が浮かぶ10分にもわたるプログレ的インスト大作。激しい曲の変化が楽しめます。Charlyというのは元ホットランディング(このバンドは、白井良明やメトロファルスの伊藤ヨタロー、光永巌、ライオン メリーが在籍したメトロファルスの母体バンド)にいたCLEVER RABBITのマネージャーの事らしいです。
2曲目は未来のエレクトリックなクリスマス・ソング。江蔵氏のギター炸裂。
「She Is The Cute!」は吉田有信氏がハーモニカで参加したラヴ・ソング。
「Fancy Dance」収録の「Mercury Impulse」は日本語詞の別テイク。
「Let's Go Art!」は『ヒットラー』が出てくる不可解な歌詞がまた魅力的。
「Figure」は美しすぎるバラード。
最後はFILMS的近未来的ナンバーで締めくくる。『アトミックカフェ』、『月に行くのもカンタンさ』、『宇宙に飛び交うネットワーク』と未来的キーワードがちりばめられる。タイトルのクレジットはないが、「猫町のテーマ」と同じショート・トラックで終わる。

オムニバス・アルバム『ADVENTURES in "Turn To The Pop"』90年 SWITCH 45 R.P.M. (CD)
Disc-1 01. This Is The Hit Song(作詞・作曲:赤城忠治、編曲:赤城忠治・米田克哉)
Disc-2 02. 5 O'clock In The Morning(作詞・作曲:Goldley & Creme、日本語詞:赤城忠治、編曲:Clever Rabbit)
「This Is The Hit Song」はBEATLES的とてもとてもキャッチーなナンバー。タイトル通り「これがヒット・ソング」にならない日本の音楽業界に疑問を感じる私です。シングル・カットしてないから、無理ですが。曲の終わり方も凝ってるの一言。
「5 O'clock In The Morning」は元10ccのギズモ・コンビでもあるGodley & Cremeの作品のカヴァー。当然相性は抜群である。

赤城忠治関連作品

バンドとしての活動は以上であるが、プロデューサー、作曲家、編曲家、作詞家、ヴォーカリスト、ギタリストとして以下の作品に関わっている。

近田春夫『星くず兄弟の伝説』80年 Nippon Columbia (LP/CD)
02. ガソリンの雨(作詞・編曲:近田春夫、作曲:赤城忠治)
06. モニター(作詞・編曲:近田春夫、作曲:赤城忠治)
09. 星くず兄弟の伝説(作詞・編曲:近田春夫、作曲:赤城忠治)
10. クレージー・ゲーム(作詞・編曲:近田春夫、作曲:赤城忠治)
FILMSの『MISPRINT』と同時期に同じ日本コロムビアからリリースされた『Phantom Of Paradise』をモチーフにして架空のロック・ミュージカル映画のサウンドトラックとして制作された近田春夫氏のソロ・アルバム。赤城氏はタイトル曲も含めて4曲を作曲しギターも演奏。PIN-UPSの江蔵氏は近田ファミリー的であるが、その辺の人脈から来たのだろうか?

チャクラ/アルバム『南洋でヨイショ』81年 VAP (LP/CD)
03. 本当のことを言えば(作詞:赤城忠治、作曲:板倉文)
私も好きなチャクラの中でも名曲です。小川美潮嬢のキャラにぴったりの屈折したチャクラワールド。赤城氏の作詞家としての才能を再発見。

つるたろー(片岡鶴太郎)/アルバム『キスヲ、モット キスヲ・・・』82年 Radio City (LP)
A3. ありふれた言葉(作詞・作曲:赤城忠治、編曲:今井裕)
A5. まるでコメディアン(作詞・作曲:赤城忠治、編曲:今井裕)
B3. そとはまつりだね(作詞:赤城忠治、作曲・編曲:今井裕)
B5. さよならロマンス(作詞・作曲:赤城忠治、編曲:今井裕)
片岡鶴太郎氏と言えば、ひょうきんベスト10のマッチを思い出しますが、アンディー・ウォーホール的ジャケといい結構マジにアーティストしています。今井裕と金子進両氏がプロデュース。赤城忠治氏は4曲提供し、コーラスにも参加。他、LIZARDのモモヨ、佐藤奈々子、チーボー等が参加。

IMITATION/アルバム『Happy Hunting』83年 Kitty (LP)
11. BABY "T"(作詞・作曲:赤城忠治)
今井裕氏プロデュースのつるたろーのアルバム制作に協力した赤城氏は今井氏率いるチーボーがヴォーカルのファンクな無国籍ニューウェイヴ・バンドのIMITATIONのサード・アルバムに1曲を提供。

サウンドトラック・アルバム『星くず兄弟の伝説』85年SMS (LP)
A1 .星くず兄弟の伝説(作詞:近田春夫、作曲:赤城忠治、編曲:サンバンブー、Vo:Stardust Brothers)
A4. モニター(作詞・編曲:近田春夫、作曲:赤城忠治、Vo:赤城忠治)
B3. ガソリンの雨(作詞:近田春夫、作曲:赤城忠治、編曲:サンバンブー、Vo:Stardust Brothers)
B4. クレージー・ゲーム(作詞・編曲:近田春夫、作曲:赤城忠治、Vo:赤城忠治)

前述の架空のサントラを手塚眞監督の元、本当に映画化したわけです。それのサントラ。高木一裕(元東京ブラボーの高木完)と元8 1/2の久保田慎吾がStardust Brothersとして主演。他、戸川京子、ISSAY、尾崎紀世彦氏等が出演。赤城氏のヴォーカル曲も2曲あり。この辺から手塚氏との繋がりが生まれたのだろうか。

沖山優司/ミニアルバム『HAKONIWA』86年 Solid (LP/CD)
04. A Fool On The Tour(作詞:サエキけんぞう、作曲:赤城信夫)
御存じ元JUICY FRUITSの眼鏡の人。シンセは上野耕路氏。この曲は詞を代えて、斉藤美和子嬢が「NEGATIVE HEART」(編曲は沖山氏も参加したNIANCO PLATONICA)という題名で歌った。

斉藤美和子/12"シングル『恋人といつまでも』86年 Sweet Charity Records (12"EP)
A1. 恋人といつでも(作詞:斉藤美和子・赤城信夫、作曲:赤城信夫)
B1. NEGATIVE HEART(作詞:斉藤美和子・外間隆史、作曲:赤城信夫)
B2. 12のガーネット(作詞:斉藤美和子、作曲:赤城信夫)

ニュ−ウェイヴ・アイドル的存在だった元TANGO EUROPEのニャンコこと斉藤美和子嬢。裏ジャケは必見!知る限りではこれが赤城氏の初プロデュース作。FILMSファンだった斉藤嬢の御指名だったらしい。「12のガーネット」では赤城氏のアコースティク・ギターも聞ける。

ちわきまゆみ/アルバム『アタック・トリートメント』87年 Toshiba EMI (LP/CD)
01. オーロラ・ガール(作詞:外間隆史、作曲:赤城忠治、編曲:岡野ハジメ)
02. プリーズ・プリーズ(作詞:外間隆史、作曲:赤城忠治、編曲:岡野ハジメ)

コケティッシュなテクノポップ・ユニットのMENUに在籍したグラムなちわきまゆみ嬢のソロ・アルバムに作曲家として参加。「オーロラ・ガール」はキャッチーでスペーシーなロケンロール・ナンバーです。

さいとうみわこ/ミニアルバム『Girl Meets Boy』88年 JAPAN (LP/CD)
02. Radio Dream(作詞:さいとうみわこ、作曲:赤城忠治、編曲:大木雄司)
07. The First Kiss(作詞:さいとうみわこ、作曲:赤城忠治、編曲:大木雄司)
11. Radio Dream [Refrain](作曲:赤城忠治、編曲:大木雄司)

さいとうみわこ/アルバム『タイム・ミシン』89年 JAPAN (CD)
03. NEGATIVE HEART(作詞:斉藤美和子・外間隆史、作曲:赤城信夫)
04. ハイヒール(作詞:外間隆史、作曲:赤城信夫、編曲:大木雄司)
07. 恋人といつでも(作詞:斉藤美和子・赤城信夫、作曲:赤城信夫)
08. 12のガーネット(作詞:斉藤美和子、作曲:赤城信夫)
後にインディーズ時代の音源コンピレーション。

窪田晴夫/アルバム『Flying New Asian』91年 Nippon Columbia (CD)
01. ディファレント・ハイウェイ(作詞:赤城信夫、作曲:赤城信夫・窪田晴夫、編曲:窪田晴夫)
02. ラビスラズリ(作詞:赤城信夫、作曲:赤城信夫・窪田晴夫、編曲:窪田晴夫)
03. ラブ・テロリスト(作詞:赤城信夫、作曲:赤城信夫・窪田晴夫、編曲:窪田晴夫)
04. 1990's カタログ(作詞:赤城信夫、作曲:赤城信夫・窪田晴夫、編曲:窪田晴夫)
05. ファルセット(作詞:赤城信夫、作曲:赤城信夫・窪田晴夫、編曲:窪田晴夫)
07. フライング・ニュー・エイジアン(作詞:赤城信夫、作曲:赤城信夫・窪田晴夫、編曲:窪田晴夫)
08. ハウス・オン・ファイア(作詞:赤城信夫、作曲:赤城信夫・窪田晴夫、編曲:窪田晴夫)
赤城信夫名義で元パール兄弟の窪田氏のソロを共同プロデュース。

やの雪/『チョコレート・ドリーム』91年
(作詞:宮原芽映、作曲・編曲:赤城忠治)
やの雪嬢は『Fancy Dance』と『CLEVER RABBIT』でコーラスとして参加。赤城氏はこの人と古典電気楽器であるテルミンを使った活動もやっているみたい。この曲はテレビで人気だった子供の歌らしい。プログレな新井昭乃と言う人も同曲を歌っているらしい。

鈴木早智子(元WINK)/ミニアルバム『Mode』92年 Polystar (CD)
02. 1999年の退屈(作詞:及川眠子、作曲:赤城忠治、編曲:十川知司)
珍しいアイドル系。出来ればアレンジもやって欲しかった。もっと、メロディ−メ−カーとして歌謡曲仕事をやってもいいのでは。

山口マオ/本『猫町』92年 (CD)
01. 猫町のテーマ
02. 夏の神々
03. つき村太鼓
04. 記憶の海
(全曲の作曲:赤城忠治)

萩原朔太郎氏の本の挿し絵に付いていたCDで赤城氏のソロ的作品。元FILMSの米田克哉、根津洋志(G)両氏、平賀淳一氏(B & Congo)、山口マオ氏(Biwa)が演奏で参加。

イメージ・ミニアルバム『TEO - もうひとつの地球 - 』96年 Polystar (CD)
01. TEO - もうひとつの地球 -(作詞:手塚眞、作曲:赤城忠治、編曲・歌:上野洋子)
02. フィンフィンの時計(作曲・編曲:赤城忠治)
03. フィンフィン・ソングブック(作曲・編曲:赤城忠治)
04. 不思議のTEO(作詞・歌:小川美潮、作曲:赤城忠治、編曲:337めれ)

手塚眞氏の富士通のCD-ROMソフトのイメージアルバムを赤城氏は共同プロデュースと全曲作曲。平賀淳一氏はシンセサイザーで参加。337めれとは近藤達郎、小川美潮、大川俊司氏等の事です。