PAUL'S RECORD CRAZE DIARY - #62-69
(ポールのバカ買い日記-第62回〜69回)
ポールって誰だなんて言わないで下さい。ポール・フランクこと荒特派員です。僕も結構レコード買いますが、いゃ、もう凄いです。脱帽です。ファンレーターは、junya-ara@mtc.biglobe.ne.jpまで。
(Sorry! Japanese Only)
第69回
<08/12/02 (月)>
(前回からの続き・大阪3日目)
さて、今日は有給を取っていたので、のんびりとロンリー・レコハンの日です。ホテルを11時にチェックアウトしたあと、すぐ近くにある大阪駅前第3ビルへ向かう。地下にある「DISC J.J.」や「トーマス・レコード」などに行くも収穫ナシ。共にマニアックな品揃えではなく定番品が多い。「トーマス〜」は、品質管理があまり良くない、なんとも雑な雰囲気。で、同じビルのすぐ近くにあった「カーニバルレコード」にて、とりあえず1枚だけでも買っとこうかと。
- タンジェリン・ドリーム 『オプティカル・レース』 ('89)
CD \1,890
・・・長年在籍していたクリストファー・フランケが脱退し、メンバーがフローゼとポール・ハスリンガーの2人になって初のアルバム。旧メンバー、ピーター・バウマンが設立したプライベート・ミュージックからのリリース。フランケが居れば、ある意味黄金期の3人が揃ったのに残念。本作は冒険や旅をテーマにしたアルバム。でも内容はいつもの通りのタンジェリン節。シンセの音色とか『イグジット』あたりとほとんど変わってないのねんのねん。哀愁メロ炸裂の「サン・ゲイト」は必聴。フローゼのギターも聴ける。タイトル曲は珍しく下世話なダンス・ビート風。尚、余談ですがポール・ハスリンガーが'99年に制作したサントラ『スコア』には、前回取り上げたジェフ・リン絡みの女性Vo、ジュリアナ・レイが参加しているそうです。どういう繋がりなんでしょうね。
その後、僕チンの大好きな「フォーエヴァー・3」に向かうものの・・・ガーン!店が半分に縮小されてしまっているではないですか先生!
これはどうしたことよ。モダン・ポップのコーナーはあったものの、エレポ系が見当たらない。くわわ。大阪へ来る楽しみがひとつ減ってしまった・・・ガカーリ。肩を落としつつ「LPコーナー本店」へ向かう。ここは初。でも何にも収穫ナシ。スージー・クアトロのアナログが\1,800ぐらいで売ってるのを見て、すぐ店を出てしまいました。
で、それから梅田を出て、布施という駅へ。ここは初です。まず南口にある「ピックアップ」へ。ん〜。レコードマップに書いてあるとおり“街の中古屋さん”としか言いようがないような感じ。タイトル部分の色が落ちちゃってるCDばっかりで困った。ポピュラー系や歌謡曲が多く収穫ナシ。
続いて、北口の方へ行って「サウンドパック」へ。1階がCD、2階がアナログ。2階は誰も居ず(レジは1階にのみある)、ゆっくり探せました。ときたまポロッとマニアックなものが出てくる侮れない品揃え。特にプログレ系はそれなりにいい値段をつけていて「(店員さん、分かってるな)」とニヤリとしました。
- 清水 靖晃 『ミュージック・フォー・コマーシャルズ』 ('87)
CD \525
・・・タイトル通り、CM音楽を集めたアルバム。曲名が「RICOH」「BRIDGESTONE」「SEIBU」など企業名になってるのでイメージしやすい。「RICOH1」など特にそうですが、リアル・フィッシュの1stや2ndのA面あたりが好きな人にはオススメ。非常に近い音作りになってます。
- YELLO 『Oh Yeah!〜YELLO 1980-1985〜』
('86) CD \1,890
・・・初期4枚のアルバムから選曲されたYELLOのベスト、全18曲。各曲新たにリミックスされ、『LIVE
AT THE ROXY』からの抜粋ヴァージョンも収録。YELLOって物凄い好き、ってわけでもないんですが意外と知ってる曲が多かったりするわけです。「ヴィシャス・ゲームス」とか「ボスティック」、「コラディ・オーラ」あたりは結構好き。
- ザ・グルーヴァーズ 『マキシマム・キス』 ('89)
CD \1,575
・・・平沢進プロデュースによる1st。元々THE
LOODS→LOUD MACHINEと渡り歩いてきた西村茂樹による新バンドがザ・グルーヴァーズ。THE
LOODS時代から平沢氏とは付き合いがあったわけですが、一体平沢氏は何処に惹かれてプロデュースを引き受けたのでしょう。Pらしさは微塵も感じられないロックンロール・バンド。例えとして適切かどうか分かりませんが、教授がプロデュースしたフリクションのアルバム『軋轢』と、ある意味では似たよな関係かも。サウンドは悪くないですが、ラブソング系の曲は詞がちょっとなぁ・・・という感じです。
- セヴンス・ウェイヴ 『サイ・ファイ』 ('77)
LP \3,675
・・・ニッチで有名なアルバム。このアルバム買うのは確か3度目。最初はエサ箱で\300ぐらいで買ったらキズ盤で、2度目はとりあえず輸入で買いなおし(これも\500ぐらいだった)。今回は日本盤帯付き。手書きでヨレヨレなタイトル文字と、“ようこそ!諸君
センス・オブ・ワンダーいっぱいのシンセサイズド・ポップ・ワールドへようこそ!諸君”というコピーがステキ。内容は、“エレポップの元祖”というのがあながちハズレとも言い切れないシンセ・ポップ。'75年という時代を考えると結構スゴイのではないかと。B面はインスト主体で幾分イエス的なプログレ世界。
- エロック 『未知の世界』 ('78) LP
\2,100
・・・ジャーマン・シンフォニック・ロック・バンド、グロープシュニットのドラマーでありリーダーでもあるエロックのソロ。ドラマーながらも本作はシンセの多重録音中心。娘へ捧げたというほのぼのした曲など、朴訥としてて聴きやすい電子音楽。ジャケは、原盤では黒地に“EROC”というロゴだけでしたが、日本盤は筋肉質の男が羽根をつけて海上を飛んでいる、というまったく意味不明なダサいイラストに変わっています。でもこの言葉を失ってしまうダサジャケもジャーマンものの魅力のひとつでもあるわけです。クラーンとかエンブリヨとか、かなりヒドいの多いです(でもそれがいいんですけど)。
- スプリット・エンズ 「エアテロアの風」 ('82)
7" \525
・・・BUGGLEさんも好きな曲。原題は「Six Months
In a Leaky Boat」。B面は「メイク・センス・オブ・イット」。こちらもちょっとヒネくれた、元気でポップな曲。リズムが裏になったり結構イラっと来るアレンジ。共にヒュー・パジャムのプロデュースで、アルバム『タイド・アンド・タイド』収録。
続いて、ちょっと歩いて「ZAPPA」へ。店名からして70年代ロックばかりかと想像してたものの、歌謡曲やアイドルものも多い。安レコもかなりの数。なんとなく活気の感じられない寂しい雰囲気の店でした。
- リタ・ミツコ 『ザ・ノー・コンプランド』 ('86)
LP \1,300
・・・トニー・ヴィスコンティがプロデュースした2nd。コニー・プランクがプロデュースした1stもなかなかでしたが、これもイイ。ヴィスコンティがやったからなのかどうか分かりませんが、A面なんぞは何故かグラム・ロックのりの曲が続く。B面はメロディー重視の歌モノ中心。次作『マーク&ロバート』もヴィスコンティがプロデュースした名盤。1stと本作と次作はぜひ聴いていただきたいものです。
- フィクス 「アーウィ・アーウィ」 ('84)
7" \300
・・・ルパート・ハインがプロデュースしてた時期のフィクスにはハズレがない。この曲も大好き。イントロからずっと鳴ってるギターのリフが、ちょっと「北酒場」してる気がしますが、サウンドは極上。B面は「ディーパー・アンド・ディーパー」のロング・ヴァージョン。
続いては布施を出て、住道という駅へ。北口を出ると寝屋川というデッカい川が流れていて、川をまたぐ橋からは遠くに山が見える。非常にのどかな雰囲気でグー。もうちょっと涼しかったら山々を眺めつつのんびりと休憩&夕涼みでもしたんですが。
で、「ピアスレコード」へ。非常に分かりにくい場所にあります。店は小さいものの清潔感があり、レコも美品ばかりで良い雰囲気。値段も手頃(アナログは\1,000以下多し)。店内BGMは“ぃえすたで〜♪”とビートルズの定番曲が。ポスターもビートルズあり。良いではないですか。
買おうとしてレジへ行くと、レコを袋に入れつつ店員さん(30代中〜後半ぐらいの清潔な感じのおじさん)が、温和なトーンでボソッと話しかけて来ました。「パイロット、いいですよね」と。「・・あ、いいですよね」と僕チン。「もっと売れても良かったと思うんですけどね。このシングルはなかなか出てこないですよ」と店員さん。分かってらっしゃる。続いてハローを見て「この辺の音って、今聴くといいんですよね」と。またP-モデルを見ては「今もやってるんですか、このバンドは」と。「えぇ、一応メンバー変わってますけど」と応えておきました(培養中ですとか言えないでしょ^^)。なかなかいい感じのお店でした。
- P・モデル 『ワン・パターン』 ('86)
LP \1,200
・・・これでPモのアナログは全部揃いました。どうしてもアナログで聴いてみたくなるものです。おぉ、やはり初回盤CDなんかよりは全然イイぞ、音が。『太陽系』のリマスターCDももちろんいいけど、アナログの良さはやはり別モノです。
- MENU 『DO DO'N' KA-DON!』 ('84)
LP \300
・・・45rpm5曲入り1stミニ・アルバム。Shi-Shonen(戸田・まり・友田)やPINK人脈(BANANA・岡野ハジメ)などゲストは豪華。意外なところでは音楽評論家としてソツない解説で知られる山田道成氏がTR-808などで参加しているのが面白い。曲調は幼児声が印象的(=耳障りとも言う)なコミカルなテクノ・ポップ。祭囃子っぽいズンドコ・リズムが多いのはちょっとチャクラっぽくもあります。しかし戸田誠司氏が参加しているんですが、MENUはFAIRCHILDに間接的に影響(=幼児声ポップ)を与えたことになるんでしょうかね。
- ハロー 『ハロー・エブリバディ』 ('77)
LP \1,000
・・・BCRフォロワー系ニッチもの。これは持ってるんですが帯付きなので買い直しました。久々に聴きましたがやっぱり「テル・ヒム」が一番イイ。ラス・バラード作の「グルーヴィ・ニューヨーク」もイイ。チャック・ベリーのカヴァー「かわいいキャロル」はかなりマッタリしていてノレないのねん。余談ですが、ドラマーのキース・マーシャルは'80年代に入ってどういうわけかソロ・アルバムをリリースしていたことが発覚。この店に売ってました。が、買いませんでした(ちなみに日本盤)。ニッチを極めたい人は探すべし。僕チンは要らん。
- カシム・サルトン 『ポップ・アート』 ('82)
LP \600
・・・ユートピアのべーシストのソロ。輸入盤では持ってますが、日本盤だったので再購入。内容は、まぁそんなに悪くもないけどすごく良いというわけでもないかと。ユートピアの曲でこの人がヴォーカル取ってるのはすごい好きなのいっぱいあるんですけど、ソロとなるとトッドのように「おっ」となるような展開の曲がないのが寂しい。「甘い出来事」なんかはユートピアっぽくてイイんですけどね。しかし、帯のコピー「パワーAORに、いま一人の新星。-カシム・サルトン」って東芝さん、こりゃちょっと違うんでねーの。
- パイロット 「ジャスト・ア・スマイル[こぼれる微笑み]」 ('75)
7" \800
・・・これは嬉しい。着々とパイロットの日本盤が揃いつつあります。本作はパイロット節炸裂、爽やかさ爆発の名曲。ハイトーンがイイ。で、これアルバム・ヴァージョンと違うんですね。ギターやコーラスなど、いくつか音を足してあります。B面「アー・ユー・イン・ラヴ」はアルバム未収録。ビートリッシュでフォーキーな哀愁メロ。聴けば聴くほど染みる。名曲。
- メン・ウィズアウト・ハッツ 「ポップ・ゴーズ・ザ・ワールド」 ('87)
7" \300
・・・A面はまあまあ。3拍子でちょっとブリティッシュなB面の「エンド・オブ・ザ・ワールド」の方が好み。どうでもいいけどジャケがどれも“帽子男の標識”マークなのが気になる。プロデュースはゼウス・B・ヘルドとの共同プロデュース。
- ロバート・パーマー 「ターン・ユー・オン」 ('85)
7" \300
・・・『リップタイド』の中で、意外とこの曲が好きだという人が多い。サビがあるようなないような、淡々とした展開の曲なんですが、ずっと同じリフで押し通すという意味ではジェームス・ブラウン・タイプと言ってもいいかも。ブルー・アイド・ソウル。B面は「フレッシュ・ウンド」。
最後の最後でなかなか良い雰囲気の店で締めることが出来て良かったです。で、夕方5時過ぎに住道を出、新大阪へ向かい、会社用におみやげの菓子を駅で買って、新幹線で大阪を後にしました。やはり猛暑の中のレコハンはキツイですね(とは言いつつ結構買ったが)。涼しくなったらまた来るよー。
(もうちょっと続く)
第68回
<08/11/02 (日)>
(前回の続き)
ここで、BUGGLEさんが「ちょっと僕、ここでリタイヤしますわ」と。たしかにこの酷暑の中ではレコハンは確かにキツイ。ま、しゃーないですわね。僕チンも早くホテル帰ってシャワー浴びたいと何度思ったことか。でも「(大阪には年に何回も来れないから頑張らな)」と自分に言い聞かせ頑張ってきた次第であります。で、なんば駅近くでヘロヘロ状態のBUGGLEさんとはお別れ。残った2人でレコハン再スタート。続いては、しばらく歩いて「キング・コング PARCO DUE店」へ。エレポ系シングル狙いで行きました。最初の9枚は、すべて“3枚で\500”コーナーから。1枚が税込\175ということになりますね。
- ティアーズ・フォー・フィアーズ 「マザーズ・トーク」 ('85)
7" \175
・・・アルバムとは別ヴァージョンでした。若干テンポ遅め。ジャケよく見たら“Re-Recording”って書いてありました。B面はロバート・ワイアットのカヴァーで「シー・ソング」。ワイアットのよりイイのでは、と思う。
- トーク・トーク 「イッツ・マイ・ライフ」 ('84)
7" \175
・・・2ndのタイトル曲。アイスハウスあたりと同じで、モロにロキシー・フォロワーなユラ〜とした音。嫌いじゃないけど新味ゼロ。B面「キャロラインは知っている?」の方がイイ。
- トーク・トーク 「愛する人へ」 ('86)
7" \175
・・・ 3rd『カラー・オブ・スプリング』収録曲。こういう、ずっと同じリフで押し通す曲は好きです(イエス「ロンリー・ハート」とか)。B面「夜もふけて」は、初期デビシルのソロなんかにも通じる音で、徐々にエレポ離れしつつある感じが。プロデューサーのティム・フリーズ・グリーンは、トーマス・ドルビー「彼女はサイエンス」を共同プロデュースしてた人。
- フロック・オブ・シーガルズ 「アイ・ラン」 ('82) 7"
\175
・・・“マイコン・エイジのテーマ曲 でてくるでてくる4羽のロック・バード100%総カモメ!!”つーイタいコピーにぶっとぶ、FOSの代表曲、というか唯一のヒット曲。今聴くと、勢いは感じるもののそんなにイイ!!というほどの曲でもないかと・・。B面「ピック・ミー・アップ」も似たような曲。プロデュースはマイク・ハウレット(元ゴング)。
- フロック・オブ・シーガルズ 「星空の恋」 ('84) 7"
\175
・・・続いてもFOSのシングル。この辺になるとエレポ色は皆無で、ギターメインのちょっと懐かしい感じのポップス。これはこれでなかなか。B面「ロスト・コントロール」はちょっと横ノリのファンク入った曲で、こっちの方が全然イイぞ。AB面逆にした方が良かったかも。
- リアル・ライフ 「キャッチ・ミー」 ('83)
7" \175
・・・1st「ハートランド」収録曲。「センド・ミー〜」も名曲だったけど、これもなかなかの名曲。突っ走ってくような元気のいいエレポ。昔、「いいとも増刊号」が終わった後にやってた「ローランド・サウンドスポーツ」に似合いそうな曲です。青空の下で車を爆走させつつかけたい音楽。B面「エクスプローディング」はまあまあ。
- ナショナル・パスタイム 「ラビング・ピクチャー」 ('86)
7" \175
・・・JAPANのマネージャーだった人が、日本向けに売り出そうとしたというG.I.オレンジ直系バンド。そう考えるとこのバンド名もかなり狙ったものなのでは。今までも、中古ではよく見かけたものの素通りしてきました。パッと見、結構イケてるルックスと思ったものの1人だけかなり額が後退していますね。曲は、屈託のない明るいポップス。B面「瞳の中に」はちょっとファンクのりで、フィルコリ期のジェネシスみたいな重めの曲。プロデューサーのナイジェル・ライトは、元シャカタクのキーボーディスト。
- リップス 「デザイナー・ミュージック」 ('81)
7" \175
・・・「ファンキー・タウン」のヒットが有名なリップスの、同名3rdアルバムのタイトル曲。日本だけのシングル・カット。ちょっとラテンのりというか、こういうのなんて言うんでしょうか。ドドンパか? それとストリングスが絡む歌モノ。以前とはかなり雰囲気が変わり、あまりディスコっぽくない。ジャケはイラストですけど、ヴォーカルらしき女性(+ダンサー男4人)が描かれてます。B面「ジャジー」は2nd『パッカー・アップ』収録曲。
- サンドラ 「ヒート・オブ・ザ・ナイト」 ('85)
7" \175
・・・「ハロー・ミスター・モンキー」等のヒットで、今や中古盤店のエサ箱常連に君臨したアラベスクのメンバーだった女性。Virginに移籍しての初ソロ作で、どういう経緯かわかりませんが、ヒューバート・カーが作曲とバック・ヴォーカルで参加しています。過不足ないエレポ風味の歌モノ。インパクトは薄い。B面はインスト。
- オーケストラル・マヌーヴァーズ・イン・ザ・ダーク
「エノラ・ゲイの悲劇」 ('80) 7"
\504
・・・基本中の基本ですが一応。この曲、弾くとすごい簡単なんだよね〜。まぁ簡単だからダメ、というわけではないですが。B面「アネックス」はモヤ〜っとした実験的な曲。ライナーに時代を感じる。文面がイタい。
- オーケストラル・マヌーヴァーズ・イン・ザ・ダーク
「愛のスーヴェニア」 ('82) 7"
\504
・・・これは好き。トニー・ハンフリーズの曲で歌も歌ってる。この人が書く曲は実にいいのが多い。「リヴ・アンド・ダイ」なんかも超名曲だし。フワッとした歌声もかなり好き。反してリスニング・プールにはガッカリでしたが。B面は「セイクレッド・ハート」。こちらもいかにもB面向きな曲。
- ヴィサージ 「ザ・ダムド・ドント・クライ」
('82) 7" \504
・・・'81年当時「サウンドストリート」で教授は「デヴィッド・シルヴィアンとタメをはる美形」と言ってましたが、実はかなり男クサい風貌だったりするスティーヴ・ストレンジ。2ndのトップを飾る名曲。ヴィサージってシングルだと別ヴァージョンとかあったりするんですが、これはアルバムと同ヴァージョンでした。B面はインストの「モティヴェイション」。
- トーマス・ドルビー 「私がこわい」 ('84)
7" \504
・・・これはあまり見かけないシングル。ダン・ヒックス&ヒズ・ホット・リックスのカヴァー。いい曲です。“アルバムとは別テイク!!”と書かれてますが、単なる編集ヴァージョン。B面は「シングル・ストリートの激しい雨」のエディテッド・ヴァージョン。
- プロパガンダ 「不思議の国のデュエル・・・」 ('85)
7" \504
・・・アルバムと同ヴァージョン。プロパガンダの中ではかなり真っ当なポップ・ソング。PVも普通でしたなぁ。個人的には「マブーセ」とか「P-マシナリー」の重さの方に惹かれますが。B面「ジュエル(ラフ・カット)」は『WISHFUL
THINKING』にも収録された、同曲の別ヴァージョン。吐き捨てるように投げやりに歌うヴォーカルで、若干ハード・ロック的アレンジになってます。
- 飯島 真理 「きっと言える」 ('83) 7"
\504
・・・1st『ロゼ』収録曲。アルバムが出てかなり経ってからシングル・カットされ、「他にもっとシングル向きのがあるだろー」と思って当時は買う気ゼロでした。B面はフュージョンに感化されて作ったという「ひみつの扉」。当然どちらもアルバムと同ヴァージョン。本人は、結婚・離婚を経て今でもしぶとくアメリカで歌手&女優で細々と頑張ってるようです。
- リザード 「浅草六区」 ('80) 7"
\1,029
・・・これはエレ度高くていいアレンジ。好きです。詞が何ともスゴイですけど。B面「ミーシャ」も、ヴォコーダー&ムニムニ・シンセが印象的なエレ度高い曲。イイ。しかし、“制作:雷門清二郎”って誰なんでしょう。
途中「スターバックス」にてコーヒー休憩を取り、続いては先ほど行ったのに開いてなかった「人類レコード」へ再度向かう。Bitterさんに「NOH MASKあったら買っといて」と言われたものの、見当たらない。ADOLPHSON-FALKはあったけど。店内には、女の笑い声にエフェクト&エコーがかかってるサイケな曲がかかっている。
- 監修/中岡俊哉、音楽/関森れい、シンセサイザー/松武秀樹
『ピラミッド・パワー/瞑想』 ('78)
LP \1,890
・・・松武秀樹氏の過去仕事の1枚。心霊写真などで有名な故・中岡俊哉著による本「ピラミッド・パワー」との連動企画で、関森れい作曲、松武秀樹シンセ・オペレイターによるアンビエント系電子音楽が収録されています。ジャケはスフィンクスとピラミッドが写っており、本物のピラミッドのパワーについてのモノかなぁと思ってたら、自らピラミッドで囲い(蚊帳みたいなもんです)を作って、その中で瞑想しろということみたい。ライナーには「瞑想のやり方」が写真付きで解説されています。「ピラミッド実験器具を売っている店」とか紹介されてはいますが、いきなり「静かな部屋の中にピラミッドを組み立てる」と言われても。僕チンはピラミッドは作らずに、純粋に音楽だけを聴くことにします。
- FREEEZ 『IDLE VICE』 ('85) LP
\1,050
・・・値札には、Artist欄にIDLE VICE、タイトル欄にFreeezと書いてあり、“NEW MUSIKタイプのバンド”とも書いてあったので何となく気になって購入。で、よくよく調べたらFreeezの方がバンド名だったようでして、なんのこたぁない、あの「I.O.U.」のフリーズですよ。でも当時と同じメンバーは4人中Peter
Maasの1人だけ。もはや別バンドです。サウンドも、アーサー・ベイカー色はまったくなくなってしまったデュラン・デュラン〜カジャグーグータイプの、ちょっとファンク入ったエレポ。チョッパービシバシの曲やエレ・フュージョン的なインストも。NEW
MUSIKタイプ・・には僕チンの耳には聴こえませんでした。「I.O.U.」がベイカーのソロのようなもんだったことがよく分かりました(実際あれはベイカー作だしね)。「I.O.U.」が収録されたアルバム『GONNA
GET YOU』は2ndで、本作は4th。奇しくもラスト・アルバムとなってしまった様子。掴み所のないバンドです。
で、こちらも先ほど開いてなかった「VELVET MOON」へ再度向かう。ここは初です。ギタポ、フレンチポップなどが多いというのであまり期待はしてなかったんですが、ちゃんとエレポップのコーナーやジャーマン・ニューウェイヴ系コーナーもある。ゲリマンのコーナーまであった。エライ(でも置いてある枚数は5枚程度でしたが)。
- GARY NUMAN 「RIP」 ('02) CD
\1,239
・・・アルバム『PURE』からの最新シングル・カット。カップリング違いで2種類同時発売のうちの1枚。毎度おなじみゲリマン商法でございます。この曲は、ゲリマンにしては珍しくウィスパー・ボイスで歌われ、サビでハイトーンで爆発するという、いわば“タメ爆”な曲。重いです。ヘビーです。でもメチャクチャ好き。カップリングは同アルバムから「A
PRAYER FOR THE UNBORN」のリミックス・エディット(軽めだ・・)と、なんと『THE
PLAESURE PRINCIPLE』収録の「M.E.」のニュー・ヴァージョン(重くてイイ!)。そして、「RIP」のPV。そうです、エンハンストCDなのです。PVは、ヘビメタ・バンドのような血色の悪い形相の連中をバックに従え、気温が低いのか口から白い息を吐きつつ、目の下を黒く塗り病人のように歌うゲリマン様。シビれるゥ〜。
- THE ROYAL FAMILY & THE POOR 『WE LOVE
THE MOON』 ('86) LP \1,659
・・・ULTRA MINORのページに名前が載ってたな、と思い出し購入。そこでgothおやじさんが挙げてたシングルは本作には未収録。残念。エコバニ風ギタポから始まり、ノイバウテン調やどんよりアンビエント、オルタナ調と色々やってますが、散漫でいまいち何がやりたいんだかよく分からんバンドです。
で、本日はここでお開き。hymnさんとは自分が泊まってたホテル近くでお別れ。
その後ホテルで休憩を取り、夜8時を過ぎて晩飯を食おうと街を徘徊。ついでに「MUSIC INN」へ行くも収穫ナシ。ニッチものがワンサカ出てきたがどれも\3,500だとか\7,800とかでメチャ高。欲しいのもあったが(後日談として家帰ってGEMMで調べたら、その欲しいレコが5ドルで売ってた)。で、回転寿司で食ってから夜食用にとマックでバーガー買ってホテルへ戻る(食い過ぎ)。
(またも次回へ続く、と引っ張る)
第67回
<08/10/02 (土)>
本日は昨年末以来の久々のオフ会。
朝6時半起きで家を出発。約束の時間の12時キッカリに十三に到着。とりあえずBUGGLEさん、hymn山根さん、僕、vinceke宮田さん、サトルさんと5人集まった時点で昼食。和風バイキングのお店へ。入ったらちょっと高級感あるお店でしたが、美味かったし安くて良かったです。BUGGLEさんは色んなお店を知ってるな。穴場かも。ここで軽く濃いトーク。
で、場所を移してカラオケボックス「わいわい」へ。皆持参してきたCD-Rを聴きつつトーク。皆様にも色んな音源を頂きました。ホント毎回ありがたい。ウヒヒ〜♪
しばらくするとBitterさんとよしのさんも到着。よしのさんと山根さんは、BUGGLEさんの日記でも触れられていた通り、Bitterさんが持ってきたモー娘。とパイレーツのブロマイドの束(数枚ごとに袋に入ってるのが束になっている)をいつの間にか全部開け、独自の振り分け作業に没頭してしまっている。Bitterさんは毎回何かしらネタ提供してくれます。ジュースを運んでくる店のお姉ちゃんにも見られていた。次にお姉ちゃんが来たとき、BUGGLEさんが「・・この2人はウチらとは関係ないですから(w」と言う。お姉ちゃんも、ちょっと間を開けて「・・・がんばってくださ〜い」と引き気味に応援の言葉を吐き捨て部屋を後にした。全員姉ちゃんに拍手。よしのさんは背を向けたままだった(トゥ〜
シャ〜イシャァ〜イ ハシュハシュ アイドゥア〜イ♪)。
6時になってからカラオケボックスを出、吉野家(牛丼屋ではなく、よしのさんのお宅という意味です)で二次会。サトルさん持参のエレポ系PV集を見る。ブラマンジェやメン・ウィズアウト・ハッツなど、初めて見るのが多かったです。特に気に入ったのはエイス・ワンダー。パッツィーがすんげぇカワイイ〜。あと、BUGGLEさん持参の「カルトQ」のYMOの回を見る(たしか自分も録ってあったはず)。jellyfishの隠れメンバーでもある増山龍太氏が出ていた。まりんが優勝。久々に見たな。続いては去年に続いて、またしても宇宙ヤングのビデオを見る(ビデオ自体は去年のとは違いますが)。高橋名人も出ていた。実はゲームはほとんどやらないんでよく知らないんですが。最後は早瀬優香子様主演の「キスより簡単」を抜粋して見る。エロシーンのみを抜粋して。カヲルさんがいるのにいいんでしょうか・・(こっちが照れたりして)。
で、9時過ぎ頃おひらき。駅まで歩いてる途中に、車に乗ったmaruさん(伊藤さやかファン)とバッタリ出会う。サトルさんのお知り合いらしい。駅まで結構な距離があるので、皆で乗せてもらう。普通に全員は乗れないので、僕チンは荷台(軽自動車で、後ろをパカッと開けるところ。後部座席の真後ろの小さいスペース)に乗せてもらう。後ろから着いてくるバイクの兄ちゃんらに見られてしまった。maruさんとサトルさんとは駅前でお別れ。BUGGLEさんは方向が逆なので反対側のホームへ。電車に乗り、明日のレコハンの約束をしたりしてそれぞれの方とお別れ。みなさんありがとう〜♪
僕チンは予約してあった梅田OSホテルへ向かう。疲れてたので2秒で爆睡zzzz。
<08/11/02 (日)>
今日はレコハンの日。気合い十分。でもウダるような暑さ。キビシー。まず心斎橋の駅を降りて地上へ出、待ち合わせ場所のタワーレコードへ向かう途中でバッタリBUGGLEさんと遭遇。で、タワレコへ行く前にたまたま見つけた「ピュア・サウンド アメリカ村店」へ大して期待もせず立ち寄る。店内では特に収穫がなかったので、外に出ると安CD箱が。売れ線系ばかりでしたが、とりあえず1枚。
- V.A. 『ライフ・イン・トウキョウ〜JAPAN・トリビュート・アルバム』 ('96)
CD \315
・・・ヴィジュアル系の人たちを中心にしたJAPANのトリビュート。メンツ的にはまったくソソられません。というか知らない人の方が多い。でも土屋昌巳氏が「VISIONS
OF CHINA」をやってるから買い。ちょっとマッタリしたアレンジですが。しかし何故内ジャケの写真でミック・カーンと一緒に写ってるんでしょーか(参加してないのに)。他、SUGIZOの暗〜い「QUIET LIFE」や、まんまポーティスヘッドなTORRID(藤井麻輝+渡真利愛)の「NIGHTPORTER」あたりが聴ける程度。歌詞を日本語にしてしまった河村隆一参加の2曲は最低。
で、「タワーレコード心斎橋店」へ。店内に入ってhymnさんと遭遇。ここでは2枚。
- V.A. 『minty fresh japan compilation vol.3』 ('02) CD \1,365
・・・タワレコでしか売ってないというコンピ。jellyfishが“jellyfish TYO”名義で参加。三詠様は詞のみで紗智子様は残念ながら不参加。智子様他、増山龍太氏・増田秀生氏・吉岡勲氏による4人編成。「every
color is beautiful」という新曲で参加。ん〜もーちょっと聴きたい、というとこで終わってしまう。・・まぁ復帰後のアルバムにフルで収録されることを祈りつつ。しかし活動休止状態のようですが、掲示板もなくなっちゃったし、ホントにこのままフェイド・アウトしてしまうのでしょうか・・。尚、他の曲は知らない方々ばかりで、MARQUEEテイスト濃厚。
- CHICO-HIGE 『KILLER WOOD』 ('82/'96)
CD \1,050
・・・これはアウトレット扱い。初代フリクションのドラマー、チコ・ヒゲのソロ。元々はテレグラフからリリースされていた25cmLPで4曲入り。本CDはWAXからの再発。ドラムの他、サックスやオルガンなども本人が担当。カセットで録音されたらしく、音はいわゆるローファイ。ちょっとインダストリアル風味もアリ。曲自体はフリージャズと言うか何というか。とりとめがないと言っちゃそれまでなんですが。ラストのタイトル曲は長過ぎでダレる。
続いて、「KING KONG本店」へ。ここでよしのさんと遭遇。5階にてニューウェイヴ特集をやってるとのこと。全員で猛進するも大した当たりはなかった。デペッシュの多さは異常。
- V.A. 『A BREACH OF ETIQUETTE VOL1』 ('00)
CD \1,344
・・・BUGGLEさんが見つけてくれたCD。yes,
mama OK?の金剛地武士氏によるレーベル、Etiquette Recordingのコンピ。Mac Donald Duck Eclairが1曲入ってるので欲しかったのです。即買い。現メンバーとは違う時期の録音です。イントロだけだとハードロック〜ゴス調。でもヴォーカル入ると一安心。シュ〜ベシュ〜ベシュ〜ベビィオン♪
MDDE以外のもかなりいい曲が揃ってて、特にロッキー・チャックはアコースティックな和み系ポップスで、サビは特に耳に残る。しかしこのメロディー、最近スピッツが出した曲にソックリ。パクられたか?
あと女の子バンドThe Bunniesはモロに'60sガレージ系。ピロピロオルガンがイイ。最後にパラダイス・ガレージを持ってくる人選も凄いな。アシッド。
- GARY NUMAN 『DOWN IN THE PARK〜THE ALTERNATIVE
ANTHOLOGY』 ('99) 2CD \1,764
・・・2枚組コンピ。Castleからのリリースだし、どうせ本人には無許可で珍しい曲もないけど一応Numaniaとしては買うわけだ。BUGGLEさんには「・・(ゲリマンのコンピは)何枚目ですか」と呆れられてしまった。1枚目は中期NUMA時代から。クレジットがないけど「Berserker」とか何曲かは12インチ・ヴァージョンになってる。2枚目はライヴ・ベスト。ゲリマンのコンピで2枚組、って言ったらお約束のパターン。権利関係上Beggars
Banquet時代の曲を収録するにはそうするしかないからねー。これまたいつの時代のライヴかはまったくクレジットなし。でも聴いて「これはあの時期のかな」とか思ってチェックしたりすると大体合ってたりする(^_^)。そんな自分がいとおしい。
- GARY NUMAN 「NEW ANGER」 ('88)
7" \504
・・・山根さんに見つけてもらったシングル。12インチは持ってるけどこれは持ってなかった。嬉し。ポスター・スリーヴ(教授の「WAR
HEAD」と同じ)で、広げるとゲリマンの勇姿が拝めるです。B面「I
DON'T BELIEVE」はアルバム未収録。まぁコンピには入ってますが。イントロが「I
DIE:YOU DIE」と同じなので、ライヴでやったとき客が間違えて「キャー!!」とか言ってたのが印象的でありんす。
続いて、「KING KONG STONES店」へ。こちらでもニューウェイヴ特集をやっていました。買い逃していた「レコード・コレクターズ」2000年9月号(グレイトフル・デッド特集)も購入。
- M、PLASTICS 「ムーンライト&ミューザック/トップ・シークレット・マン」 ('80)
12" \1,764
・・・A面がMの「ムーンライト&ミューザック」(アルバムと同じロング・ヴァージョン)、B面がプラスチックスの「トップ・シークレット・マン」になってる12インチ。GIANT
DISCO SINGLEと書いてあるプロモ盤。ジャケは表がMの1st、裏がプラスチックスの1stと同じ。共にモノクロ。ジャケ裏の下には“(Toshi-Najime)”というクレジット・ミスが。立花ナジメ。
- V.A. 『DOUBLE ART VOL.2〜MODERN DANCE TRACKS』
('82) LP \1,029
・・・Ariolaからリリースされたエレポ・コンピ。Island、Virgin、Arista、Chrysalis、ZE、Celluloidなど、レーベルの枠を超えた選曲が嬉しい。'80〜'82年までに発表された曲で占められています。知ってる曲も多いですが、簡易エレクトロのAMI
MARIEやファンキーなWAS(NOT WAS)、ミニマルでアシッドなDAFのインストなどは個人的には初耳。しかしこうやってオムニバスで聴くと、JAPANの音ってのはホント独特。いい意味で浮いてる。スゴイ。
- HUNTERS & COLLECTORS 『THE FIREMAN'S
CURSE』 ('83) LP \294
・・・コニー・プランクがプロデュースした2ndで、オーストラリアのバンド。次作『ジョーズ・オブ・ライフ』もプランクのプロデュースでしたが、そちらより遥かにイイ(ちなみにその後はプランクは離れ、ますますつまらなくなった)。ファンクをベースにホーンなども取り入れたオルタナっぽいユラ〜としたサウンドで、ニック・ケイヴやノイバウテンあたりに通じる部分アリ。ファンクとは言ってもファンキーではありません(この辺微妙)。プランクらしいちょっとコモり気味のミックスがさすがの妙味。
- RYUICHI SAKAMOTO featuring HOLLY JOHNSON
「LOVE & HATE」 ('94) 12"
\294
・・・これは4、5枚あったのでかわいそうになって救出。個人的には教授の全アルバム(ポップものに限る)の中で一番好きになれない『スウィート・リベンジ』収録曲。元YMOと元FGTHという組み合わせにはソソられたものの、肝心の楽曲がどうも・・。本12インチにはExtended
Mix、NYC Personal Mix、Edit、Love Mix、Hate
Mixの5ヴァージョンを収録。NYC〜だけマーシャル・ジェファーソンのリミックスで他は教授本人。どれも似たり寄ったり。過激なリミックスしてたら聴けるかな、と微かに期待したものの、見事にスカされました。
ここでBUGGLEさんにCDをもらう。
- JULIANNA RAYE 『SOMETHING PECULIAR』
('92) CD
・・・ジェフ・リンがプロデュースした女性シンガーのアルバム。「たけしたさんにあげよう思て買ったら、たけしたさんもう持っててん」と言うので、僕チンの手に(たけしたさんありがとう^^)。で、本作なんですが、全編笑っちゃうほどジェフ・リン節。リチャード・タンディ他ELO人脈も参加。ビートリッシュでスネアがバスンバスン、て感じのELO調の他、後半などはフォーク・ロック調の曲も。お気に入りは「I'll
Get You Back」。これは何風と形容したらいいんでしょうか。ブンチャチャブンチャ♪という2拍子のリズムで、バックではアコーディオンなどが不思議なメロディーを奏でる。ピエロとか大道芸人とかのイメージ。クセの強いイイ曲。なおジェフ・リンがプロデュースするまでの経緯については、「ストレンジ・デイズ」2001年4月号154ページ参照。
この後、「人類レコード」と「VELVET MOON」に行くものの、共に開店時間を過ぎてるのに開いてない。ム。で、BUGGLEさんが急に思いついたように「PAUL FRANKのお店があるので行きましょう」と言い、向かう。いや僕チン店なんて出してないよ。って、ちがいます。僕自身のHNの由来とはまったく関係ない同名のデザイナーによるお店(HNつけたときはこんな人が実在することも知らなかったのれす)。僕チンはシンセが描かれたグリーンのTシャツを購入。なかなかナイス。\1,995也。
なお、「ポール・フランク」というHNの由来をたまに訊かれるので、一応書いときます。
昔、自宅でせっせとシンセ1台でデモテープを作っていた頃、ちょうどテクノが流行りだした時期で、ロッテルダムっぽいのとかエイフェックスっぽいのとか真似して色々作っていたのです(自己満足)。で、当時変名が流行ってましたよね(エイフェックス・ツイン=ポリゴン・ウィンドウ=AFX等)。で、自分も出来た曲によって、ひとりで曲名のほかにアーティスト名を作って楽しんでいたのですね。で、「ポール・フランク」って名前はその中のひとつで、当時Dance
ManiaやReliefなどのシカゴ・ハウスにハマっててそれを真似して出来た曲につけたアーティスト名だったのです。「ポール」ってのはPaul Johnsonっていう車椅子のDJの人がいて、その人が好きだったのでそこから。で、「FRANK」なんですけど、これは「シカゴ・ハウスは音が太い」ということをよく言われていたので、「太い」→「FRANK」という低レベルな発想から生まれたわけです。
でもまぁ、訊かれると長々と説明しても「・・へ〜」というリアクションしか来ないであろうですので、「いや〜、これは下ネタ(ポール・フランク=チ○コぶっとい)なんです」と言ってますが(^^
続いて、昼食を取ろうと「北極星」へ向かうも、遠目から見ても分かる行列により却下。去年と同じだ。で、ちょっと歩くと「チャン」なる韓国料理バイキングの店がビルの5階にあるという看板が。\600と、安い。店にはオバちゃんひとり。カウンターとテーブル2つというこじんまりした店。テーブル席には若いコジャレたオナゴらが数人いて食べている。辛いものも結構あった。でもキムチとか大好きだしわりと平気。茄子の味噌炒めと焼きソバは特にまいう〜。腹減ってたので茶碗2杯かっ食らう。米もまた美味かった♪
続いて、「一応寄ってみます?」と言われ、あまり期待せず「DISC J.J. 難波店」へ。1枚だけ安レコ箱から救出。
- バウ・ワウ・ワウ 『オリジナル・レコーディング』 ('82)
LP \525
・・・これは、買うときに山根さんもBUGGLEさんも「見たことない」と言ってたアルバム。と言っても別にレアでもないんですが。本作は、1stをリリースしたRCAに移籍する前、EMIにいた頃の音源をすべて集めたモノで、カセットだけでリリースされた『Your
Cassette Pet』を中心に、シングルB面などを収録しています。でもジャケは『Your〜』とは違ってどこかのライヴ写真で、いかにも編集盤っぽい安っぽさ。でも内容は良いです。やっぱり「C-30,C-60,C-90,GO」に尽きるな。これ最初に聴いたときはホントにビビったもん。でもほとんど同じやんけ、とツッコミたくなるような曲も2、3曲あるな。
ここでよしのさんはZUNBAさんのパーティーへ出席するため東京へ。残った3人は「フォーエヴァー1+2」へ。僕チンは2階アナログ・フロアのみ探索。
- LANDSCAPE 『MANHATTAN BOOGIE-WOOGIE』
('82) LP \1,365
・・・3rdにしてラスト・アルバム。「アインシュタインA-GO-GO」が多少ヒットしたにも関わらず、全然金かかってない寂しいジャケ。内容も前作同様、ちょっとスペイシーなエレポが詰まってはおるんですが、いかんせん決定打に欠ける。気がする。「Eastern
Girls」とかまぁいい曲もあるんですけど、逆にタイトル曲は「アインシュタイン〜」の二番煎じっぽい感じもするし。それに、メンバー5人もいるのに妙に音数少ないアレンジも気になる(わざとでしょうか)。やっぱこのバンドは2ndが一番イイ。次にこの3rd。1stは要らない。
- METRO 『FUTURE IMPERFECT』 ('80)
LP \1,890
・・・「テクノポップ/エレポップ」本でも紹介されていた、メトロのラスト・アルバム。テクノ臭は薄いニューウェイヴ・バンド・サウンド。ブライアン・フェリー+ポリスて感じの「AMERICA
IN MY HEAD」はシングル・カットもされた、なかなかイイ曲。ギターのリフが心地良い「MIDDLE
OF THE NIGHT」あたりもグー。ちょっとAORに片足突っ込んでるようなのもありますが、そんなに悪くない。個人的にはB面の方が好き。
- RICHARD BONE 「JOY OF RADIATION」 ('83) 12"
\525
・・・サバイバル・レコードからのリリース。値札には「激ダサZ級レーベル・サバイバル」だのと書かれていました。でもまぁ否定する気もないですが。本作は4曲入り12インチ。『ニュー・ライフ』期のデペッシュをさらに簡素にしたようなエレクトロ・ナンバーで、かなりイケてる。他の3曲も初期ミュートっぽかったり、アワー・ドーターズ・ウェディングあたりに近かったり。8分シンベで2拍4拍に入るハンドクラップ音みたいなスネア。既聴感ありありですが個人的にはツボなサウンド。Good。
- TASTE OF SUGAR 『TUUUUT』 ('90)
LP \1,050
・・・女性1人を含む4人組。メンバーが飛び跳ねたり、両手広げて笑顔でポーズ取ったりしているジャケ写からはアメリカのダサいポップ・バンドとしか思えませんでしたが、収録曲のうち、カヴァー3曲の選曲に惹かれて購入。まずFRONT242の「U-MEN」、テレックスの「モスコウ・ディスコウ」、デペッシュ・モードの「ジャスト・キャント・ゲット・イナフ」。おぉ。FRONT242のは原曲に近い感じ。他2曲はほんのりボディ系アレンジ。低いトーンで囁く(=うめく)ようなヴォーカル。ジャケとイメージが違うなぁ。で、色々調べたらこのバンド、ベルギーのPoesie
Noireというインダストリアル〜ボディ系バンドのメンバーによるサイド・プロジェクトだそうです。
- GO WEST 「WE CLOSE OUR EYES (TOTAL OVERHANG
MIX)」 ('85) 12" \525
・・・このバンドのレコはよく中古で見かけたんですが、素通りしてました。しかし、こないだのオフ会でサトルさんが持ってきたビデオにこの曲のPV(監督はゴドレイ&クレーム)が入っていて、「おぉ、いい曲じゃん」と思い、即効で探しました。見つかるもんです。ジャケもPVからの写真。キャッチーで憶えやすいメロ(サビの部分、ホール&オーツに似たような曲なかったっけ)。A面にTotal
Overhung Mix、B面にオリジナル・ヴァージョンと「Missing
Persons」を収録。
- ENDGAMES 「DESIRE」 ('84) 12"
\630
・・・B級エレポ・バンドの12インチ。同曲は唯一のアルバム『ビルディング・ビューティー』から4枚目のシングル・カットでExtended
Version。哀愁漂うブラコン的メロで音が分厚い、売れ線狙ったサウンド。実際売れてもおかしくない気もしますが。B面「Look
Now」はアルバム未収録で、シンベを強調したバンド・サウンド系エレポ。で、今さら判明したんですが、アルバムと本12インチのA面(B面はEndgamesのプロデュース)をプロデュースしているGeorge
McFarlaneとColin Campsieの2人って、ニッチで『Do Not Disturb』というアルバムが取り上げられていたGrand Hotelというバンドのメンバーだったみたいです。しかも、Quickというバンドにもいた、というので調べてみたらこれはスパークス・クローンの方ではなく同名別バンドでした。
続いて、古本中心に、アイドル+アーティスト・グッズやサブカル漫画、音楽雑誌等のバックナンバー、CD等を扱うマニアライクなお店「トリオ・大阪店」へ。BUGGLEさんはテクノ漫画家・奥平衣良氏の単行本を気に入ってたようですが、ここで僕チンは蛭子能収の昔の漫画を立ち読み。初めて見ましたが、これはちょっとすごい・・(後日談ですが、近所の古本屋で「馬鹿バンザイ」という単行本を買いました。おもしれ〜)。この当時の漫画のファンだった人たちは気弱タレントとして人気者になってしまった蛭子を見てどう思ったことでしょう。続いて丸尾末広(蛭子氏もそうですが、両氏共にレコジャケを手掛けたことがある人物ですね)も立ち読み。ゲゲ・・・これはちょっと・・・。
- YMO 「マス」 ('81) 7" \840
・・・山根さんに見つけてもらったシングル。上の方に飾ってあったので気付かなかった。YMOのシングルでこれだけ持ってなかったので即買い。
続いて「○か×」へ。3階にて1枚だけ購入。なぜか70年代ロックに混じってRIGHEIRAも売っていた(\1,900ぐらいで高かった)。2階では特に収穫ナシ。
- TOMMY ROE 『IT'S NOW WINTERS DAY』
('67) LP \1,715
・・・モンド本や、「レコ・コレ」のサイケ特集号などでも取り上げられてたカート・ベッチャー・プロデュース作品。1曲目「Leave
Her」はなかなかのサイケ・ポップですが、以降はソフト・ロック的な心地良いハーモニー&メロの楽曲が続く。「Golden
Girl」が特にイイ。「Misty Eyes」はバウ・ワウ・ワウがカバーしたTHE STRANGELOVESの「I Want
Candy」ソックリなズンドコ・ビートもの。メロディーまで似てる。で、一般的に“カート・ベッチャーはやりすぎ”と言われてる部分は、コーラスが逆回転だったりエフェクトかけすぎな部分かと。今聴くと普通にかっこよく聴こえますけど。
(次回へ続く)
第66回
<07/13/02 (土)> (前回の続き)
続いては、初めて行くところ。「中古CD専門店 DCD」へ。駅からちょっと離れてますが、ここはちょっと穴場かも。店自体は小さいです。まぁ売れ線系(B'zとか)のグッズやプロモCD、店頭上映用ビデオなどもかなりありますが、普通の中古CDがやたら安い。今回は欲しいのなかったけど、こまめにチェックしてれば当たりに出会える確率高し。状態もキレイなのが多いし。で、個人的に嬉しかったのはキャプテン・トリップものがズラリと揃っていること。しかもどれも値札に“未開封
\1,250”とか書いてある。ゲゲ。・・・しかしキャプテン・トリップものって、定価で買った記憶がほとんどないな・・。
- 穴奴隷 『プッシー・カニバル・ホロコースト』 ('01)
CD \1,312
・・・ヴォーカル、ギター、ドラムというベースレスの女性パンク・トリオ。すんごいぞコレは。どうしたらいいんだ。全14曲中1分に満たない曲が12曲、1分半のがダートというバンドのカヴァー、ラストだけヴェルヴェット「シスター・レイ」のカヴァーでこれだけ15分強。ギターギャギャギャ、ヴォーカル絶叫。だいたいラストはハウって「キーン♪」と鳴って終わり。久々にパンクらしいパンクを聴いた気がするぜ。各曲のコメントには帝国主義だの日本赤軍という単語が出てきて、ただのおバカな初期衝動だけのパンク・ロッカーじゃねぇぞという強気な姿勢も見えて好感度大。でもまぁ長続きしそうもない気もしますが。こういうバンドは1枚か2枚で解散した方がカッコイイよね(それか逆に永遠に同じ路線のまま長寿バンドになるか)。個人的には解散後、各自新たなバンドを結成し、後で「え、あの人ってこんなバンドやってたの?」と言われて再評価、みたいな形になったら面白い(ありがちですが)のではないかと。しかし、メンバー全員'83年生まれって・・・。恐ろしや。
- ブルー・チアー 『ハロー東京バイバイ大阪』 ('99)
CD \1,312
・・・'99年の東京・大阪公演を収録したライヴ盤。メンバーはベース/ヴォーカルのDickie
PetersonとドラムのPaul Whaleyがオリジナル・メンバーで、ギターのAndrew
Duck MacDonaldは'90年頃からのメンバー。選曲は1stから3曲(もちろん「サマータイム・ブルース」もやってます)、2ndから2曲、'85年の復活アルバム『THE
BEAST IS BACK』から2曲、'90年の『HIGHLIGHTS
AND LOWLIVES』(今回の来日メンバーによるアルバム)からが4曲で、「後期は初期のような情熱がなくなってしまい契約のためだけにスタジオに入っていて、早くバンドを終わらせたかった」という3rdから6thまでからの曲は入っていません。ま、しょうがないですな。で、本作。『HIGHLIGHTS〜』の頃より往年の感じがあってイイなぁ。ディッキーのダミ声&シャウトが冴えまくってる。枯れてないぞ全然。音はブルージィなへヴィ・ロックという感じで、ベースの音もデカい。3人だけでこんなぶっとい音が出せるとは。見たかった・・とは思うけどなんとなく恐そうだから遠慮したんですが(ダイブの嵐だの機材破壊だの色々あったらしい)。ちょっと後悔してます。グレイト。
- デヴィアンツ 『サード・アルバム』 ('69/97)
CD \1,312
・・・一応ラスト・アルバム。ジャケは「ストレンジ・デイズ」2001年5月号の表紙にもなりました。メンバーチェンジが激しいバンドで、初期とはメンツがかなり違っています。ミック・ファレン以外のメンバーは分裂後ピンク・フェアリーズとなる3人が。1曲目とかいい曲もありますが、全体としてはとりとめのないダルでルーズなロックンロール。エフェクトで遊んでるような曲も。ミック・ファレン本人は嫌いなアルバムだそうですが、僕チンとしても1stの方がインパクトあって未だに好きですね。
- ダモズ・ネットワーク 『JPN ULTD2』 (')
CD \1,313
・・・'97年の東京・大阪公演から収録。全4曲で各18分・13分・20分・10分台という長尺モノ。まぁダモさんでは当たり前の長さですが。「ダモ鈴木バンド」から「ダモズ・ネットワーク」となってのメンバーは、ダモ鈴木[Vo]、Mandjao
Fati[B]、Matthias Keul[Key]の他、なんとMani
Neumeier[Dr]、そしてカン以来20数年ぶりの共演というMichael
Karoli[G]の名が。すごいメンツ。カローリは先日亡くなってしまったのでその意味でもこのCDは貴重。インプロ主体で、なんとなく鬱蒼とした印象の曲が続きますが、ラストはなんと、カンの「HALLELUWAH」(例の日本語詞が出てこないのは残念)。この曲のマ二さんの超絶ドラムがとにかく凄い。『ゼロ・セット』だぜ、これは。生ドラムでトランスだ。
- クラブ・オフ・カオス 『チェンジ・オヴ・ザ・センチュリー』 ('01)
CD \1,313
・・・元カンのジャキ・リーベツァイトの新ユニットの初アルバム。ジャキのドラムに他のメンバー2人のシンセが被さるというもの。「キッケリル」みたいな初期トランスっぽい曲より、ラストの「アムーヴァーダ」のようなマッタリした曲の方が、らしい感じがしてイイ。でももうちょっと何かプラスアルファが欲しいかな、という気もしますが。あまり流行りの音を意識しないで、“我が道を行く”精神で好き勝手にやってほしいですね。
- ブルース・ハック 『エレクトリック・ルシファー・ブック2』 ('79/'02)
CD \1,313
・・・モンド本などでおなじみの電子音楽家。'70年の『The
Electric Lucifer』の第2弾で、'79年の録音らしい(帯には'74年の作品、と書いてありますがメカ野氏の解説では'79年と書いてある)。全曲ヴォコーダーを使って歌っており、印象としてはジョルジオ・モロダーの「E=MC2」とかに近い。バックの簡易なエレクトロ二クス・サウンドは、平沢進・田中靖美両氏の習作『配線上のアリア』を思わせる部分も。メロディーはほのぼのしててポップ。'79年でこんな朴訥とした音・・とは思ったものの、十分エレクトロとして聴けます。
町田を出て、最後は「ディスクユニオン淵野辺店」へ。中古は当たりナシ。残念。
- EGO-WRAPPIN' 『Night Food』 ('02)
CD \2,940
・・・例の「濱マイク」はほとんどマトモに見てませんが(ドラマ自体自発的に見ないので)、ラジオで聴いた「くちばしにチェリー」はやはり相当な衝撃でした。それ以前にも何曲かは聴いたことがありましたが、とりあえず新譜を購入。歌を除けばほとんどジャズと言っていいようなアレンジの曲が多い。やっぱり「くちばし」が一番インパクトがありますが、けだるいジャズ・ヴォーカル的な曲「あしながのサルヴァドール」も実に素晴らしい。「5月のクローバー」もアルバムの中ではちょっと毛色が違っててイイ。後半の英語の曲なんかはちょっとダレるけど(日本語の方がイイよ)、すごくいいアルバム。ホントに、次から次へといろんなバンドが出てくる(新人じゃないが)もんだなや〜と思いましたよ。斬新。ジャケがもっとインパクトあるといいんですけどね。
- レッド・ホット・チリ・ペッパーズ 『バイ・ザ・ウェイ』 ('02)
CD \2,100
・・・レッチリを聴くのは『ブラッド・シュガー〜』以来です。雑誌等で「大人になった」「枯れた」と色々物議を醸し出していたり、会社で友人が持ってきた雑誌にインタビューが載ってたりして妙に気になり購入。ン〜。こんなバンドだったっけ、という印象。弾き語りで演ってもいいようなメロディアスな曲が並ぶ。キーボード担当がいないせいなのか何なのか、妙に隙間だらけのアレンジは意図的なんでしょうか。でもヤンチャ期→枯れ期という意味ではマニック・ストリート・プリーチャーズあたりを思い出したりして(かなり狭い範囲での例えです)。でも好きだな、このアルバム。熱狂的なファンじゃないからかもしれませんが。「スロウ・アウェイ・ユア・テレヴィジョン」が一番イイ。他「ディス・イズ・ザ・プレイス」、「キャント・ストップ」あたりもいいメロディーですね。
<07/16/02 (火)>
- 中島 美嘉 『FILM LOTUS』 ('02)
DVD \5,213
・・・いつだったか、会社の友人らとボーリングに行ったときに場内で「CRESCENT
MOON」のPVが流れていて、最初“いい曲だなぁ”と思って気になったんです。で、ずーっとPV見てたら、歌ってるコもなんだか妙に気になってしまって。で、しばらく経ってから、おちまさとがやってる深夜番組に出てたんですね。そしたら非常に印象が良かったわけです。トークの。変に気取ってなくて、真面目な顔と笑ったときの落差がまた良くて。で、すっかり惚れてしまったわけです。で、CDは1枚も持ってないんですがDVD買っちゃいました。PVとメイキング、TVスポット、ドキュメント(初期オーディション映像など)、ドラマのメイキングなど、てんこもり。曲もテイトウワ・アレンジのがあったり、詞を本人のほか吉田美奈子や松本隆が書いてたり。結構いい曲ありますね。「STARS」には感動しました。独特のくぐもったような声質も耳に残ります(特に高音部)。緊張で眼が泳いだままオドオドしつつ歌っている初期ライヴ映像は初々しくてイイ〜。ほとんどすっぴんな顔も見れる。すっぴんでも十分イケてます。PVやドラマ(見たことない)のメイキングでの素の表情やおどけた仕草もグー。クールな印象でしたが結構お茶目さんな部分も。タワレコにて店頭で大量ディスプレイされたデビュー曲のCDを、客が買うかどうか影からチラチラ見てるなんてカワイイじゃないですか。う〜。また見よーっと。でも水面から顔を出してるジャケ(本人の案だそうですが)は、生首みたいでちょっと恐いんですけど。
<07/28/02 (日)>
ドライブがてら、大宮の「レコードや グリグリ」へ。全体的に高値。とりあえず1枚だけ。
- FAD GADGET 『FIRESIDE FAVOURITES』
('80) LP \1,575
・・・フランク・トーヴェイを中心に、ダニエル・ミラーを含む6人編成の初期ミュートのバンド。この時点ではフランク・トーヴェイを名乗っておらず個人名もファド・ガジェットとなってます。いかにもミュート的な、簡素で暗めのエレクトロ・ポップで、初期ヒューマン・リーグの2作にも通じるものがありますね。ヴォーカルもこのサウンドにはよく合ってるありがちな声質(ボウイ流れか?)。何曲かは生ドラムを使ってるようです。
<07/29/02 (月)>
今日は、10cc渡部さんに誘われて、江草啓太さんの出演するライヴハウス「ペンギンハウス」に行くため仕事が終わってから高円寺へ。7時半から始まると聞いてたんですが6時半に着いちゃったので「RARE高円寺店」でしばしレコハン。
- トリオ 『愉快な仲間たち』 ('83) LP
\1,470
・・・これは探してました。トリオ唯一の日本盤LPです。これは2ndで、ドイツ以外では初のリリースとなったアルバムだとか。ヒットした「ダー・ダー・ダァ」や巨乳ジャケが印象的な日本盤シングルも出ていた「揺れるブン・ブン」、卓球氏がカヴァーしていた「Anna-Letmeinletmeout」(邦題「不思議な穴」)のオリジナルも収録。この時点でメンバーが30歳を超えていたからかどうなのか、曲の下地になってるのはオールディーズっぽい曲が多い。それを簡素なアレンジでダルく演ってる、という感じ。でもダルい感じも、どこか計算してやってるような気もするんですが・・。「ダー・ダー・ダァ」がやはり出色。
- B-MOVIE 『フォーエヴァー・ランニング』 ('85)
LP \1,260
・・・ヒットした「Nowhere Girl」が入ったモノクロ・ジャケのCDは聴いたことありましたが、このアルバムは初。なんかライナー読むとレーベル行ったり来たりで5年も紆余曲折あったそうな。サウンドはいかにも80年代中期エレポで、この辺はツボです。メロディーもなかなか哀愁漂い系で佳曲揃い。「ジャスト・アン・エコー」なんかはかなりティアーズ・フォー・フィアーズしてるけどイイ曲。シモンズのフィル・インで始まる「ノーウェア・ガール」の再録ヴァージョンも収録。
- アンテナ 「イパネマの少年」 ('82)
12" \1,890
・・・クレプスキュールからリースされた12インチで、曲は「イパネマの娘」のカヴァー。どういうわけだかジョン・フォックスがプロデュースを担当してる。簡素なシンセ・サウンドによるボサノバ。なかなかイイ雰囲気。
- ゲイシャ・ガールズ 『ザ ゲイシャ・ガールズ
ショー 炎のおっさんアワー』 ('95)
CD \525
・・・今さらですが、実はこのアルバム聴いたことなかったので。コントは1回聴けば十分という感じ。好きな曲は「少年」かな。ゲイシャ・ガールズとしてやる意味はないと思いますが、教授らしい曲。ギターとかアレンジの面では幸宏氏っぽい雰囲気も。あとボアダムズのは、あまりに予想通りで拍子抜け。でもこれ以外にボアの使い方は思いつかないかもしんないな。それと、松ちゃん浜ちゃんの2人でさえ「何やねんこれ」と言いそうな曲も結構ある。ん〜、あんまり面白くないなぁ。
- マイケル・フォーチュナティ 「ギヴ・ミー・アップ」 ('86)
7" \420
・・・個人的に凄く好きで思い入れのある曲なので。まぁ同曲が収録されたアルバムも持ってますけどとりあえずGET。B面はインストですが、ただのカラオケではなくサビに入るヴォーカル部分はちょっとリミックスっぽい処理がされています。
その後、いざペンギンハウスへ。7時半をまわってしまったもののまだライヴは始まってないし客は5、6人。コーラを飲みつつ
ボー としていると、しばらくして江草さん到着。約束していたビデオなどを交換しつつ談笑。そのうちようやくライヴ開始。まずは安曇野めぐ留さん。民謡を勉強していたという本格的な歌声に圧倒されました。眼に力がある人でした。直視できませんでした(目が合うと緊張してしまう)。スネアを和太鼓にしたドラムは力強くてカッコ良かったです。二組目は野村晶子さん。宮沢賢治の曲や自作の曲など。途中フルート奏者も迎え朴訥とした世界を展開。で、ラストが江草さん。1曲目からバカテク生ピでふっとばしてくれます。こりゃすんごい。他、以前御本人に焼いてもらった過去ライヴCD-Rに入っていた、ヴォーコーダー+シンセ+生ピによる「セプテンバー・ソング」や中国語っぽい歌をバックに流して生ピを重ねた「レンサンモのアリラン」、20分に及ぶ心地良い力作「ワン・ノート・サンバ」などなど。堪能させていただきました。やっぱりちゃんと勉強してきた人は凄いな。プロはすごいよ。僕チンももうちょっと(趣味程度とは言え)ちゃんとピアノ弾かなきゃいかんな、と思い直したライヴでありました。
<08/02/02 (金)>
仕事の帰りに「ディスクユニオン北浦和店」へ。
- マイケル・ダボ 『ダウン・アット・レイチェルズ・プレース』 ('72/'02)
CD \2,140
・・・マンフレッド・マンのバンドのヴォーカリストだったという、ニッチの人。ピアノ主体の'70sSSWモノ。妙にモコッとした音質(24bitデジタル・リマスターの表記があるものの)がいかにも70年代的で味わい深い。前半はわりとオーソドックスな曲調が続いて、それなりにイイなと思うもののどこか単調な気も。でも後半の7、8曲目「サルヴェイション・ソング」と「バトルフィールド」がかなりイイ。英国ルーツ・ミュージック的な味付けがあり、この人の懐の広さが分かって楽しい。なお、渚某氏の解説は読んでて気恥ずかしくなります。
- V.A. 『ビンテージ・トラックス』 ('92)
CD \840
・・・ビクターの、'80年代初期レア音源を集めたコンピ。お目当てはプラスチックス「PATE」。シングル「GOOD」のB面でアルバム未収録。疾走感のあるカッコイイ曲。むかし、この曲をハラーでやったライヴ映像をテレビで見ました(録ってある)。他、鈴木慶一氏によるクリス「クリスの日曜日」のロリ歌謡、後藤次利のユニットGOTO'S
TEAM、細野さんがトロピカルでシティ派なアレンジをしてる西岡恭蔵「Yoh-Sollo」あたりが聴き所か。大貫妙子作詞・岡田徹編曲による竹内マリヤ(カタカナ表記だった)「ハリウッド・カフェ」や、某ヒラサワとも縁のあるプログレ・バンド、新月あたりもまあまあ。他のメンツはブルースやロカビリー、サザン・ロック、レゲエなどをやっていて個人的にはまったくソソられません。なぜかラストはツービート「俺は絶対テクニシャン」。
- Pre YMO 「Indo〜Remixed by Junior Vasquez」 ('00)
12" \252
・・・Pre YMOとしてリリースされた'78年の音源「InDo」をジュニア・ヴァスケスがリミックスした12インチ。A面はJunior's
Orchestramental、B面はJunior's Beats、Junior's
Padapellaの3ヴァージョンを収録。某ページにおいても酷評されていましたが、正直「これのどこがInDoなのさ」という出来。アシッドでレイヴでイケイケなリミックス。どのヴァージョンもほとんど同じに聴こえる。マスターズ・アット・ワークやオーディオ・アクティヴの足元にも及ばぬ出来。YMOヲタとしては当然憤怒。
第65回
<07/05/02 (金)>
会社の帰りに「ディスクユニオン北浦和店」へ。2枚ともスタンプカードがたまってたので交換。ともに中古で売り値はそれぞれ\1,400、\1,600でした。
- ポール 『ポール3』 ('00) CD
\0
・・・ポールと言っても僕チンとは当然無関係です。こちらのPOLEさんは、ベルリンのステファン・ベンケさんによる一人ユニット。モーリッツ・フォン・オズワルドのベーシック・チャンネルのカッティング・エンジニアをやってたという強者です。サウンドは、ずっと針音がプチプチ鳴ってて、ベースが太くて重〜いダビーな音。前作『POLE2』も聴きましたが、あれよりさらに重くなってる気がします。爆音で聴きたい音ですね。でもこのポールさん、作品自体の評価は人によって賛否真っ二つって感じみたいなんですね。でもDJの方は往々にして評判が高いようで、ぜひ一度体験(体感)したいものです。
- マトモス 『ア・チャンス・トゥ・カット・イズ・ア・チャンス・トゥ・キュア』 ('01)
CD \0
・・・マトモスはサンフランシスコの二人組。元々ハードコア・ノイズをやってたそうな。ビョーク「アラーム・コール」リミックスをはじめ、『ヴェスパタイン』では「ヒドゥン・プレイス」他数曲でプログラミング等で参加しています。本作は既に4枚目だか5枚目だか(ミニアルバムや10枚しかプレスしてない幻のアルバムもあるらしい)のアルバムで、整形手術の音やいろんな医療機器の音をサンプリングしてるというから趣味が悪い。「l.a.s.i.k.」のビビビープシプシ・・って鳴ってる音はレーザーの音かな。全体的にはエレクトロニカとか音響派とかいうより、シュトック・ハウゼン&ウォークマンあたりのコラージュ・サウンドを思わせる雰囲気。しかし裏ジャケも・・・何これ。どっか内臓か何か人体の一部?気持ち悪いよー。
<07/13/02 (土)>
今日はお休み。久々に遠出してのレコハンです。まずは渋谷から。とりあえず「タワーレコード」へ。エレクトロニカ系を。
- VLADISLAV DELAY 『ANIMA』 ('01)
CD \2,404
・・・フィンランドのアーティスト。どこにも曲名表記がないなと思ったら1トラックのみ、62分。探し物をしてるようなガサガサしたサウンドがせわしなく鳴る上に、フワフワした上モノシンセが乗るという感じ。ちょっとダブ風の処理も。『Clicks&Cuts』と『同2』に入ってた2曲ではリズミックな感じでカッコ良かった(特に「Synkopoint」の方は『ラルフ&フローリアン』あたりの初期クラフトワーク的リズムが良かった)んですが、こっちはちょっと予想とは違った。次に期待。
- NIKAKOI 『SESTRICHKA』 ('02)
CD \2,404
・・・2chのエレクトロニカ系スレで、ぽつぽつと名前が挙がってた人。皆一様に「イイ!」と書いてたので密かに気になってたのです。グルジア(旧ソ連からの独立国家、だそうですが)のアーティスト。全曲を書いてるのがNika
Machaidzeとあるので、一人ユニットなのでしょうか。「city
lights(tutta2)」ほか何曲かは歌入りで、詞とヴォーカルはTusia
Beridzeという女性。寝起きのようなけだるいヴォーカルがかなりいい味。本作は、エレクトロニカ系の中では小難しい感じはなく、すごく取っ付きやすいサウンド。歌モノはポップでちょっとオシャレな感じ。ドラムンベースっぽい雰囲気も。「mtavary」では本人(?)の男声Voiceが聴ける、ちょっとニューウェイビーなエレクトロニカ。他、「maldance」や童謡ちっくなメロディーで憶えやすい歌モノ「mtvare」あたりが特にイイ。オススメ。
- SND 『STDIO』 ('00) CD
\2,405
・・・イギリスの二人組。いゃ〜、これ好きだわ〜。こういうストイックな、生音の全然ない電子音だけの隙間の多いサウンド。イイ〜。隙間の多さはPAN
SONICにも近いかもしんないですね。最近はノイズっぽくなってしまったオヴァルの、一番良かった時期のをさらに音数減らしたような雰囲気。グリッチ・サウンドで、オヴァル同様コード感があるという。このフワフワ鳴ってるコードが実にいいんですよ。これがないとダメです。各電子音もエコー感のない、スパッスパッとキレのいい輪郭のハッキリした音ばかりで実にカッコイイ。傑作だぜ。激オススメ。
- ELECTRIC BIRDS 『GRADATIONS』 ('02)
CD \2,405
・・・Electric Birdsもエレクトロニカ系スレで話題になってたので購入。ホントは1stが評判いいのでそっちを探したんですが見つからず。4枚目にあたる最新作にしました。Mille
Plateauxに移って初のアルバムらしいです。Mike
Martinezという人の1人ユニットのようですが、以前どっかのページで写真見たときは2人写ってたような気が(アジア系の顔立ちの人がいましたが)。サウンドはグリッチを基調に、「painted
rooms」のようなアコギのサンプル音なども取り入れたジャズっぽい雰囲気の曲も。逆にタイトル曲の「gradations」などは、ちょっと昔懐かしいデトロイト風四つ打ちだったり。空を飛んでるようなイメージの、雄大なアンビエント風の曲「radia」が一番イイ。
次は、かなり久々に「ディスクユニオン渋谷クラブミュージックショップ」へ。以前は“dp-1”なる店名だったんですがいつの間にか改名し、内装もかなり変わってた。でも中古CDの品揃えの豊富さは変わらず。うれち。
- ルーク・スレイター 『オールライト・オン・トップ』 ('02)
CD \2,100
・・・『ワイアレス』以来久々のルーク・スレイターの新作。ノヴァ・ミュートからミュートへ移籍(昇格?)しての新作は、元アルーフのリッキー・バローをヴォーカルに迎えたエレクトロ・リヴァイヴァル・サウンドめった斬り。エレクトロというか、もう曲によってはニューロマとか、ヒューマン・リーグやデッド・オア・アライヴ風だったりして、かなりイケてます。DMX
KREWあたりを思わせる感じもしますな。まぁクラブDJとしてのルーク・スレイターのファンの方々は「?」だったみたいですが。卓球氏の『KARAOKE
JACK』をはじめ、フロア向けトラックを作ってた方達が80'sリヴァイヴァルな音の新作を発表する、って動きは徐々に広まってきてるようで、個人的には非常に歓迎したい風潮であります。曲としては、オクターブを上下するベースラインがモロに80'sな「Stars
and Heroes」とか「I Can Complete You」あたりが特にオススメ。「Searchin'
For A Dream」はケン・イシイ氏が『メタル・ブルー・アメリカ』の1曲目でファンを引かせたような音だったりする。トランス風トラックに教授の「Milan,1909」を思わせる(実際は違うが)ロボット・ヴォイスが乗る「Doctor
Of Divinity」も実にイケてる。オススメ〜。
しかし、WIRE02ではリッキー・バローは来ないみたいですが、どういうライヴを披露してくれるんでしょうね。気になります。
- I-F 『THE MAN FROM PACK』 ('99)
CD \1,050
・・・「テクノのススメ」でも紹介されていたアルバム。ミュンヘンのディスコBからのリリースですが、I-F自体はオランダのユニットだそう。本作は2枚目。サウンドは、エラく簡素でスカスカな簡易エレクトロで、もうちょっと何か足した方がいいんでないの?とでも言いたくなってしまうほど。初期クリス&コージーあたりを思い出す瞬間も。
- V.A. 『THE BEST OF FORTE RECORDS〜IT'S NOT
JUST ABOUT SKIING』 ('01) CD
\1,050
・・・これはアウトレット品。Ural 13 DiktatorsなどをリリースしているForte
Recordsのコンピ。とは言え17曲中11曲がChritstian
Morgensternという人の曲。うち1曲は懐かしやAlter
Egoのリミックス。他はUral 13が3曲、Codec&Flexorが2曲、Ronny
Priestが1曲。1曲目はUralの曲をDMX Krewがリミックスしたもので結構イケる。エレクトロ系ばかりかと思ってたら、意外とそうでもなかった。やっぱりUral
13が一番イイ。ノンストップ・DJミックスになっております。
次は、「クラブミュージックショップ」と同じビルの3階にある「ディスクユニオン渋谷ロック/ポップス館」へ。
- OVAL 『WOHNTON』 ('93) CD
\1,155
・・・Ata takからリリースされた、オヴァルのデビュー作。この頃はFrank
Metzger、Sebastian Oschatz、Markus Poppの3人がクレジットされています。ヴォーカルものが多く(マーカスが歌ってるかどうかは疑問)、CDを早送りしたときのチチチチ・・・というオヴァル・サウンドが既に聴けるものの、今じゃとてもやりそうにないモンド〜ラウンジ・テイストの曲もあって様々。ちょっとオシャレな雰囲気もあったりして、ポップなNDWという感じ。習作というには完成度が高い。なかなか面白いです。
- GARY NUMAN 『PURE』 ('00) CD
\840
・・・現時点での最新作。以前に、リミックスやライヴを追加収録した2nd
Editionの2枚組『Pure(Tour Edition)』の方を先に買ったんですが、こちらはオリジナル通常盤。アートワークも違います。まぁやっぱりマニアなら持ってないと(^_^)。内容は保証付き。ここ3作あたりのインダストリアル/オルタナ路線の集大成とでも言える、フィア・ファクトリーさえもひれ伏す激重サウンド。以前の“ジャム&ルイス的ファンク路線”も当時は好きでしたが、今思うとこっちの路線の方がゲリマンには合ってる気がする。やっぱりこの人は暗く陰鬱じゃないとね。
- V.A. 『ALL STAR REMIXIES〜REMIXIES FROM YUKIHIRO
TAKAHASHI WORKS』 ('01) CD
\420
・・・幸宏氏のUKユニット、PULSEの曲とソロ『THE
DEAREST FOOL』からの曲を中心にしたリミックス・アルバム。4ヒーローとファンタスティック・プラスチック・マシーンは知ってますが、他は知らないメンツ。そのFPMとはまぁ面白いけど他はまずまず。やっぱりリミックス・アルバムって興味本位で買うけど、そんなにヘビーローテーションにはならないのが多いなぁ。当然ですけどオリジナルを上回るものはないです。
- DALEK I LOVE YOU 『DALEK I LOVE YOU』
('83) LP \525
・・・OMDのアンディも初期に在籍していたことで、エレポ好きには密かに知られた存在(らしき)バンド。以前、“DAREK
1”名義でリリースされた'79年のシングルは聴いたことありましたが、本作は3人中アンディ・ギルだけが生き残りメンバー。当時の簡素なエレポとは異なり、なかなかポップなバンド・サウンド。曲によってデュラン・デュラン、スパンダー・バレエ、ギャングウェイなどが思い出されましたが、強烈な個性は特に感じられず。聴きやすくはありますが。
- LANDSCAPE 『LANDSCAPE』 ('79)
LP \1,890
・・・「アインシュタインA-GO-GO」でテクノ化する前に出た、ランドスケイプの1st。1曲目、そのものズバリなタイトルの「Japan」というオリエンタルなインストで軽くグッと来るものの、以降はジャズ・フュージョンちっくな曲が並ぶ。交通情報のBGMで使われてもおかしくない、かなりしょーもないトホホな曲もチラホラと。ちなみに全曲インスト。歌モノはナシです。「アインシュタイン〜」でファンになった僕チンにとっては正直悲しい内容。
小雨がパラつく中、「びっくり寿司」にて昼食を取り渋谷を出、下北沢を経由して町田へ。こっちでも小雨が。まず「オスカー2号店」へ。
- 忌野 清志郎 & 坂本 龍一 「い・け・な・い
ルージュマジック」 ('82) 7"
\1,575
・・・ジャケに“口紅マジック”と書かれ、モデルの女性が写っているプロモ盤。B面は「明・る・い・よ」ではなく「ルージュマジック」のカラオケ。シングルCDの方に2曲ともカラオケが追加されてたので、価値はないな・・と思って聴いてみたらアンタ。ヴォーカル部分をシンセで弾いてるのがダビングされてるではないですか。よく見たら、カラオケではなく「(インスツルメンタル)」って書いてありました。ちょっと得した気分。まだこの時点では2ショットの写真がなかったのか、歌詞部分にある教授の写真は、ウインター・ツアー時の衣装を着たモノが使われてます。
- シネマ 「君のプリズナー」 ('81) 7"
\1,890
・・・ミノルタのCMに使われたということで、ジャケはそのCMに出てたと思しき宮崎美子さんが映ってります。おそらく売りにかかったんでしょうなぁ。B面は「スイッチ・オン」。共にアルバムと同ヴァージョン。
- ホルガー・チューカイ 「ペルシアン・ラヴ」 ('82)
7" \2,100
・・・サントリー角瓶のCMに使われた、舟海おぢさんの代表曲の日本盤シングル。僕チンがジャーマン・ロックに興味を持つようになったキッカケになった曲でもあります。YMO〜スネークマン・ショー流れ、ということで、まぁありがちですわね。B面は「クール・イン・ザ・プール」。久々に聴いたけどすんげぇファンキーだなや。カクイー。
続いて「ディスクユニオン町田店」へ。
- GARY NUMAN 『NEW ANGER』 ('89)
LP \315
・・・CDは持ってますがアナログは持ってないのでGET。この時期の、今と違って前髪が垂れてない異常にカッチリしたヘアースタイル(帽子とも言う)、イカしてます。
- SHARPE + NUMAN 『AUTOMATIC』 ('89)
LP \105
・・・シャカタクのビル・シャープとゲリマンの共作アルバム。名盤。まぁ既に持ってるんですが、値札の“\100”を見たらあまりに不憫なので救出。トレード用。
- TIK & TOK 『INTOLERANCE』 ('84)
LP \672
・・・ゲリマンも参加したティック&トック唯一のアルバムで、これはピクチャー盤。こんなの出てたの知りませんでした。
- NOEL 『IS THERE MORE TO LIFE THAN DANCING?』
('79) LP \1,260
・・・スパークスの2人が全曲を書きプロデュースも担当した女性シンガーのアルバム。ピクチャー盤。モロダーとドナ・サマーの関係を思い出さずにはいられない、デケデケシーケンスなディスコ系。全5曲で、シングルでも出ていた「Dancing
is Dangerous」は、12インチ同様9分強のロング・ヴァージョン、他にも同じぐらいの長さのが2曲、3分台、4分台が各1曲ずつ。でも、さすがに9分もあるとダレますけどね。『No.1
IN HEAVEN』あたりに近いっちゃあ近い音なんですが、さすがにモロダーにはかなわないというか、本家よりはちょっと薄味仕様になってます、というところではなかろか。
- KAS PRODUCT 『EGO EYE』 ('86)
LP \168
・・・フランスの男女エレポ・デュオ。聴くのは1stの『バイ・パス』以来で、これは3枚目らしいです。お金がかけられなかったんだろうなーと思しき安っぽいジャケは意味不明でちょっと買う気が失せましたが、内容は意外と良かった。'86年なのでエレポとは言いがたいかもしれませんが、メロディーは上質。シャンソンっぽいというか、どこかソフト・セル〜マーク・アーモンドあたりにも通じる、朗々と歌い上げる感じの曲調が多い。フランスらしき、ちょっと小粋な曲も。『バイ・パス』はあまりいい印象なかったけど、こちらはナカナカです。
- NATIVE EUROPE 『SEARCHING FOR AN ORCHESTRATION』
('83) LP \420
・・・以前、たしか「フォーエヴァー」のエレポ・コーナーで見かけたような記憶があったので購入。Kevin
Donoghue[Vo,Synth]とLorenzo Tornese[Vo,Sax]の二人組で、ゲストとしてビル・ネルソンの弟のIan
Nelson[Sax]の他John Leek[B]、Peter Wainlight[Synth,
Additional Sax]がクレジットされています。なんでサックスが3人も必要なんだか分かりませんがな。音は一応エレポなんですが、曲自体どうにもいまひとつという感じ。演奏力もあまりないみたいですし。それと、サックスは個人的には必要ない気がします。単に好き嫌いの問題かもしれませんが。
第64回
<06/01/02 (土)>
「ディスクユニオン北浦和店」にて。
- ザ・オン・ユー・サウンド・リミックス 『エス・イー・ティー・イン・ザ・ナインティーズ』 ('92)
CD \840
・・・この、アルファ延命企画の一つである“イン・ザ・ナインティーズ”シリーズは無謀なのが結構ありましたが、これはタモリ、スネークマン・ショーに続く無謀なギャグ物。S.E.T.の『二ッポノミクス』とYMO『サーヴィス』収録のギャグを、エイドリアン・シャーウッドとダグ・ウィンビッシュによるトラックに乗せているというもの。ON-Uにしては音に過激さが足りない気がするが。ギャグ自体もそのまま乗せてるだけ、という部分がほとんどで、もっと声自体を色々イジってほしかった。それにしても「男湯よぉ!」「あっはっはっは」をシャーウッドは気に入ったのでしょうか。キメの部分で何回も出てくる。トラック1はロング・ヴァージョンで16分半もある。キツイ。トラック2はショート・ヴァージョンで3分半。
- V.A. 『TRESOR. 100〜TRESOR COMPILATION Vol.6』 ('98)
CD \525
・・・そんなに熱心に追っかけてるわけでもないですが、個人的にはTRESORの音は好きです。このコンピもいかにもTRESORらしいブッとい音のミニマル・テクノばかりで燃えます。中でも好きなのはCristian
VogelとNeil Landstrummで、Vogelの「They
Bought〜」は、このコンピの中ではかなり変態的な音で浮いてる。この曲が入ってるCristian
Vogelのアルバムは既に持ってますが。他はRegis、田中フミヤ、BC、Pacouあたりが良い。逆に、ベテランであるBlake
Baxterの曲が全然冴えてないのはどういうことか。
- ムーンライダーズ 『MOONRIDERS』 ('76)
LP \1,470
・・・帯付き美品だったので購入。実は今回初めて聴きました。ベスト盤で「マスカット・ココナッツ〜」等は聴いたことありましたが。全体的にはかなりマッタリしている感じで、「スパークリングジェントルメン」の後半やB面中盤など、正直ちょっとダレる部分も。でもラストの「砂丘」はアレンジが冴える名曲。余談ですが本作のジャケを見ると、どうしてもヒカシューの1stとゴダイゴ『OUR
DECADE』とダブってしまいます。
- パール兄弟 『トーイヴォックス』 ('89)
LP \315
・・・あまり見かけないアナログ盤。たぶんパル兄ではこれが最後のアナログだったはず。帯が細い〜。
- ABC 「BE NEAR ME」 ('85) 12"
\105
・・・A面はMUNICH MIX。かなりカッコイイ。この時期のABCはやっぱりイイなぁ。B面はECSTASY
MIX。MUNICH MIXのエディット・ヴァージョンという感じ。B2は「WHAT'S
YOUR DESTINATION?」という曲。“お、未発表曲か?”と思ったら何のこたぁない、「BE
NEAR ME」のインスト。こういうタイトルつけるのはズルいよ。
<06/08/02 (土)>
またも「ディスクユニオン北浦和店」にて。
- シークレット 『シークレット・デビュー』 ('79)
LP \315
・・・「ストレンジ・デイズ」2000年7月号で紹介されていたニッチもの。その文中で“英国産スパークスもの”などと書かれていたのでずっと探していたのです。で、期待を胸にいざ聴いてみたら、・・スパークスっぽいかなぁ、これ。スパークスほどヒネリのないパンク〜ニューウェイヴおよびパワーポップ系の音ですよ。語尾をしゃくりあげて歌うヴォーカルからは、いかにも'80年代目前というかほりが漂う。サウンド的に近いのはThe
Jags(バグルズの二人がコ・プロデューサーとして参加していたバンド)あたりかな。スパークス的なものを期待しなければ、それなりにいいアルバムかもしんないですけど。
- V.A. 『ソニグ・コンピ』 ('00) CD
\1,365
・・・先日、下北でDJをしたときに江草さんに頂いたCD-Rに入ってたF.X.Randomizの曲が良かったので「あの曲は何ていうCDに入ってるんですか?」とメールしたら『ソニグ・コンピ』に入ってますよ、とのこと。で、運良く中古で見つけたので即ゲット。ソニグはマウス・オン・マーズの二人が設立したレーベル。MOMやミクロストリア、他にヤン・ヴェルナーのユニット、リソップスなど全10曲収録。リソップスはアンビエントだと聞いていましたが、本作収録の「ミー・ウィ」はポップでちょっとニューウェイヴなエレクトロ・サウンドで聞きやすい。他、ほとんどノイズと言ってもいいC・シュルツ・アンド・ハーシュあたりが面白い。
- ULTRAMARINE 『BEL AIR』 ('95)
CD \105
・・・カンタベリーで結成されたテクノ2人組。オムニバスで何曲かは聴いたことがありましたがアルバム単体では初です。初期のアルバムは日本盤も出てました。ロバート・ワイアットと共演したりケヴィン・エアーズの曲をカヴァーしたり色々してたそうです。本作は6枚目ぐらいになるんでしょうか。無理矢理括ればアンビエント・テクノになるのか、ちょっと微妙な音。名前から連想したわけではないですが砂原良徳ソロとか、曲によってはB12なんかにすごく近い。女性ヴォーカル入れたりヴィブラフォンをフィーチャーした、ちょっとオシャレでラウンジっぽいテクノとかもある。とにかく完成度はメチャ高。17曲も入ってるけど途中でダレないのはスゴイ。
- 2 LONE SWORDSMEN 『STAY DOWN』 ('99)
CD \420
・・・アンディ・ウェザオールのユニット。セイバーズ・オブ・パラダイスの『ホーンテッド・ダンスホール』は大好きでしたが、こちらはちょっと傾向が違って、エレクトロニカ系。クラフトワーク的エレクトロな曲も。“素敵・・素敵・・”と呟いてるように聴こえる「Sticky」は中でもかなり好きな曲で、クラフトワークが'97年のライヴで披露した新曲「Lichthof」(ブートによっては「InnovationU」などと色々な曲名がつけられてる。「放射能」と「T.E.E.」の間にやった曲です)と似たようなフレーズが聴けます。
- V.A. 『RU. ELECTRONIC』 ('01)
CD \525
・・・以下2枚はアウトレット品。Lo Recordingsからリリースされたエレクトロニカ系オムニバスCD。参加アーティストはKLUTCH、EU、LONYX、VESNA、FIZZARUM、PCP、TENZOR、SOLAR
X、CABINA/CLUTCH、KIRILL SOBOLEVと皆知らない名前ばかり。ジャケに貼ってあったシールには“Russian
Electronica”と書かれているので全員ロシアのアーティストのようです。エレクトロニカと言ってもグリッチやIDMのような系統よりも?-ZIQあたりに近い、ほのぼのした感じのが多いです。
- JONZUN CREW 『LOST IN SPACE』 ('82/'01)
CD \105
・・・Michael JonzunとSoni JonzunのJonzun兄弟を中心に、フロリダで結成された黒人4人組の'82年の1st。デジパック再発CDで、大量に売れ残ってました。かなり前にチラッとどこかで名前だけは聞いたことがあったのでとりあえず購入。音は全編でヴォコーダーを多用した“プラネット・ロック”的な宇宙的エレクトロ・ファンク。ワレワレハウチュウジンダ、2001年宇宙の旅ダという感じです。カッコイイしもちろん大好きな世界なんですけど、アルバム1枚聴いてるとちょっと飽きてくる感も。
<06/16/02 (日)>
今日は、先日DJでご一緒させていただいたミュージシャン・江草啓太さん宅に、10ccさんこと渡部さんと共にお邪魔に。江草さんの自宅は僕チンの家からは電車で40分ぐらい。家賃は12万だとか(ヒェ〜僕チンが住んだらレコハン出来なくなっちまう〜俺から不良になっちまうbyスターボー)。MIDIピアノがドカッと置かれた部屋で秘蔵音源を聴きつつ談笑。途中曲当てクイズもしつつ、江草さんがバックでピアノを弾いてる夏木マリ様のライヴ・ビデオを見たり早瀬優香子様の貴重なLDを見たり(感激♪)。それと、やっぱり人様のレコ棚を観察するのは楽しい。レア盤もいくつかあって、悔しき思いもさせていただきました。最後には江草さんの生ピも聴けた。当たり前だがやはり格が違うわな。自尊心崩壊。ちなみに、あのリンダ&MOの「ADSR」のミニマルなイントロまで弾いてくれました。すんげぇ貴重な体験。粋なことしくれるぜ〜。
で、自分も色々CD-Rを焼いて持参していったんですが、お二人にも色々頂きました。ここには書けないモノも多々あり(^_^)。書けるのだけ紹介。またヨロシク♪
- rua[ルア] 『青春のポップスU〜Superstar』
('01) CD
・・・これは江草さんにもらったCD。ruaはNHKの「青春のポップス」(西田ひかる、西城秀樹が司会)にレギュラー出演していたニュージーランド出身のクリスティ&クリントン姉弟デュオ。実はこの番組、何回か見たことあります。で、このアルバムは冒頭のアカペラの曲を除き、全曲を江草さんがアレンジ、およびピアノとキーボードで全面参加。全曲ポップスのカヴァーで、カーペンターズ、エルトン・ジョン、エア・サプライ、ビー・ジーズなどの曲を取り上げています。カーペンターズの曲なんかは、姉クリスティンのヴォーカルがかなりカレンに酷似していて面白い。江草さん本人も推薦していた10cc「アイム・ノット・イン・ラヴ」のカヴァーは、江草さんだけで打ち込みシンセ+トイ・ピアノによってバックをつけたモノ。あの多重コーラスまで忠実に再現していてかなり聴き応えのあるモノになってます。しかしエア・サプライの「さよならロンリー・ラブ」って、なんか聴いたことあるなぁと思ったら、ロバータ・フラックの「やさしく歌って(Killing
Me Softly)」に似てるんだよなぁ。
- V.A. 『SEA OF MEMORY』 ('01)
CD
・・・これはダブっているというので渡部さんにもらったCD。音楽評論家の高橋健太郎氏がコンパイルおよびプロデュースした、海をテーマにしたオムニバスCD。8組とも日本人で、知ってる名前はポコペンとさんいう女性ヴォーカルのいる“さかな”ぐらい。内容はエレクトロニカ、SSW風歌モノ、ジャズ、ギターによるインスト、アンビエントなど様々。個人的にはエレクトロニカ系のTaisuke
MatusoとDice-kによる2曲がお気に入り。ミュージック・マガジンでは10点満点だったのは驚き。・・でも高橋健太郎氏だからか、という穿った見方もしてしまうわけですが。アンチMMのBUGGLEさん、いかがっスかその辺は。でも点数に関係なく内容はイイです。
- PEARLS BEFORE SWINE 『BALAKLAVA』 ('68)
CD-R
・・・先日のDJのときに渡部さんがかけていたのが、このトム・ラップを中心とするPBS。以前から気になっていた名前ですが、実際耳にしたら非常に良かったので焼いてもらいました。微妙にビブラートがかかっているトム・ラップの歌い方は、ティム・バックリーあたりを思わせる。サウンドも同傾向のアシッド・フォーク的なもの。“アシッド・フォーク”と呼ばれる類の音楽は、曲そのものよりもサウンドそのものの雰囲気に惹かれる部分が多いんですが、PBSはエフェクトに懲りすぎたりせず(SEは地用してるものの)サイケ過ぎるわけでもなく、曲そのものの良さが耳に馴染みます。ストリングスをバックに歌われる「Gurdian
Angels」はヴァン・ダイク・パークスぽいファンタジックな曲で印象的。蓄音機から聴こえてくるような音質も良い雰囲気。他にも明るめの曲が多い。近年トム・ラップは20数年ぶりに音楽界に復活して活動を再開。元ギャラクシー500のデーモンも大ファンなんだとか。
- KRAFTWERK 『DENTAKU 1998〜IN BLITZ 6.3.98』
2MD
・・・'98年6月3日、赤坂BLITZにて行われた来日公演のブート。僕チンは初日の6月2日の方(追加公演)を見たんですが、こちらは本当は初日となるはずだった日。1曲目に「MUSIC
STOP」なる曲が入ってて、「・・なんだろうこれ」と思ってたんですが、タイトル通り曲(NUMBERS)が止まってしまう大ハプニング(^_^)。しかし観客は大盛り上がり。出だしからこれでは大変だな。僕チンが見た日も「放射能」でシーケンスがストップ&再開&暴走するわ、映像の一部だけモノクロになるわ、ロボットの片腕だけ反応しないわ、と色々トラブルだらけだったんですが。内容的には文句のつけようがない、鋼のスタンダードの嵐。ただ、当初から「TOUR
DE FRANCE」の歌メロが変わってるのがずっと気になってるんだよな。
<06/22/02 (土)>
「ディスクユニオン北浦和店」にて。
- ボーズ・オブ・カナダ 『ジオガディ』 ('02)
CD \2,500
・・・3年半ぶりのセカンド。エレクトロニカ系アーティストの中では、もはや注目度はトップでしょう。ですがサウンド的には物凄く斬新かと言うと取り立ててそういうわけでもなく、ライナーで庄内正行さんという方が言ってるように、WARPの“アーティフィシャル・インテリジェンス”シリーズや初期マウス・オン・マーズあたりに近い雰囲気。間に短い曲を挟んで全24曲というボリューム(23曲目は無音)。「1969」や「alpha
and omega」あたりがイイですが、特にいいのは「music
is math」。物悲しげなコード進行が耳を惹きます。誰かがBOCのサウンドを評して“暑い日に聴くBOCは最高だ。深い深い水の中に一人漂っているような感覚がイイ。暑さも忘れてしまう”というようなことを言ってましたが、いい表現するな〜。
- アシュラ 『@shra Vol.2』 ('02)
CD \2,625
・・・なぜか今頃になってリリースされた、'97年の来日公演のライヴCD第2弾。全5曲。第1弾の方に「サンレイン」が入ってなくてガッカリしたんですが、こちらにはちゃんと入ってます。10分近くありますが、これでも短く感じるほど素晴らしい。中盤3曲は『コーリレイションズ』収録の「オアシス」や『Walkin'
the Desert』収録曲など、アンビエント的展開でマッタリと。で、ラストのアンコール「Move
9 Up」がちょっとフュージョン入ったラテンのりテクノという感じの新曲で、14分あるんですがそれでも物足りないくらいの傑作。後半のゲッチンのギターも爆裂してる。これは「既に出来ている」と言っていた(でも出る気配なし)新作に入ってるのかなぁ。すンごくイイ。最後、日本語で「アリガト」と挨拶。う〜、行きゃあ良かったな〜。
<06/25/02 (火)>
ディスクユニオン通販の方に、3月15日にオーダーしていたものがようやく到着。全て紙ジャケ再発。でもこれは、オーダーしたもののうちキャメルの3枚の発売が延期したから遅れたのです。別に、「キャメル以外のを先に送ってチョ」とメールを出せば、そっちだけ先に送ってもらうことも出来たんですが、まぁ送料高くつくしいいかなと。特典の“ムーディー・ブルースBOX”と、キャメル5枚(既発分含む)とキャラヴァン1枚の“ミニチュア帯”も同封されており無事ゲット。送料\500、代引き手数料\420。高い。
- ムーディー・ブルース 『デイズ・オブ・フューチャー・パスト』 ('67/'02)
CD \2,141
・・・2nd。オーケストラによるインスト・パートを大々的にフィーチャーしたアルバム。そのオーケストラによる演奏部分は、ディズニー映画あたりを連想させる幻想的な雰囲気。サントラでも聴いてる気分です。ジョルジオ・モロダーもカヴァーした大ヒット曲「サテンの夜」もいいんですが、個人的にはそれよりもサイケ・ポップな「ピーク・アワー」に惹かれる。'97年のリマスター音源を利用してるとのことですが、音はものすごくイイです。
- ムーディー・ブルース 『失われたコードを求めて』 ('68/'02)
CD \2,141
・・・3rd。オーケストラは起用せず、メンバー5人だけで30種類以上の楽器を用いて制作されたというアルバム。「ティモシー・リアリー(原題:Legend
Of A Mind)」なんて曲もあったり、ラストの「オム」という曲ではシタールやタブラを使用していたり、インド〜サイケ色濃厚。色んな曲でフルートを多用していて、サイケっぽくあるのに牧歌的でもあるという何とも不思議なバンド。独特のモヤがかかったような多重コーラスもイイ。シングルでリリースされた「ライド・マイ・シーソー」のB面(後にAB面を逆にして再発)だった「シンプル・ゲーム」がボーナスで追加収録されてないのは残念。しかし、当時メンバーが何歳だったか知りませんが、裏ジャケに写るメンバーは、皆おっさん顔ですな〜。モロダーっぽいヒゲや濃い目でラテン的な風貌からは、数人はイタリアあたりの血が混じってるのかなぁと思うんですが気のせいでしょうか。
- ムーディー・ブルース 『夢幻』 ('69/'02)
CD \2,141
・・・全英1位を記録した4th。続けて聴いてると、音の重厚さがどんどん増しているのがよく分かります。それだけ売れてレコーディングに時間がかけることが出来るようになったのでは、と自ずと推測できます。「君の心に深く」「今日も明日も」など、ポップでシングル・カット出来そうな曲が多いですが、ラスト「ハヴ・ユー・ハード1」「航海」「ハヴ〜2」の流れは、シンフォニックでプログレ的な展開が聴ける。「レイジー・デイ」のフォーク・ロック的ハーモニーは、グレイシャスの「天国」を思わせる、本作中一番の快作。
- ムーディー・ブルース 『子どもたちの子どもたちの子どもたちへ』 ('69/'02)
CD \2,141
・・・バンド自ら設立した、スレッショルド・レーベルの第1弾。これはアナログでは持ってますが、リマスターされたCDで聴くと全然印象が違う。アナログはかなり音がコモッていたんですが、CDは素晴らしい音質。宇宙旅行をテーマにしたアルバムで、冒頭はロケットが発射される音を模した轟音から始まる。続く曲も「子どもの眼」や「フローティング」、「ジプシー」など、実に佳曲が多い。新レーベル第一弾ということも関係していたのか、どの曲もすごく気合いが入っている気がして演奏も熱く感じる。これはアナログで持ってる人もぜひ買いなおして聴き比べて欲しい。名盤。
- ムーディー・ブルース 『クエスチョン・オブ・バランス』 ('70/'02)
CD \2,141
・・・今までは、アルバム毎に“宇宙”や“時間”などテーマを決めて制作されていたんですが、本作ではテーマを決めずに、ライヴで再現しやすいような曲ばかりを収録したとのこと。プログレと呼ばれたバンドは大抵こういう風に徐々に(或いはいきなり)軌道修正していくのが通例ですね。まぁアメリカンな音になったりするバンドもいますが。で、それが良い結果に出ればいいんですが、2回通して聴いても印象はどうも地味。前作がかなり良かっただけに比較するとツライ。
- キャメル 『キャメル・ファースト・アルバム+2』 ('73/'02)
CD \2,141
・・・1st。後のアルバムと比べると地味な印象で、サウンドもオルガンがフィーチャーされていたり、なんとなくカンタベリー系サウンド的なイメージが。歌モノも数曲ありますが、ボソボソとしたヴォーカルで、どうも歌はダメっぽい。ボーナス・トラックは代表曲「ネヴァー・レット・ゴー」のシングル・エディット・ヴァージョンと、'74年のライヴ・テイクで19分もある。ちょっとラテンっぽいリズムも取り入れたプログレ・ソロ・バトルなインスト。
- キャメル 『ミラージュ(蜃気楼)+4』 ('74/'02)
CD \2,141
・・・2nd。とても1stから1年後に発表されたとは思えないほどパワーアップしててビックリ。演奏力、音圧、ヴォーカル、すべてが向上しており圧倒されます。1stではカンタベリー的な、か細いイメージの曲が多かったですが、本作ではまさに“プログレ”としか言いようがない変拍子の嵐と、キャメル特有のファンタジックな雰囲気。これですよ。特に「スーパーツイスター」でのラティマー氏のフルートは哀愁感タップリ。冒頭「フリーフォール」や「レディ・ファンタジー」ではハード・ロック的なリフも聴ける。でも「レディ〜」(出会い)のイントロは、ちょっとGSっぽい感じですな。しかし、これ聴くと1stがホントにショボく思えてしまう。名盤。ボーナス・トラックは'74年のライヴ3曲と、「レディ・ファンタジー」の未発表ミックス。
- キャメル 『ライヴ・ファンタジア+7』 ('78/'02)
CD \3,466
・・・こないだ、同じく紙ジャケで再発されたキャラヴァンのライヴ盤『キャラヴァン&ニュー・シンフォニア』と同じく、オーケストラを従えたライヴ・アルバム。で、今回の再発に際してアナログには収録されていなかった曲が追加されている点もキャラヴァンと同じ。こちらは7曲も追加。オーケストラが加わっているのは『白雁(スノー・グース)』全曲を再現している2枚目の方で、指揮はマイク・オールドフィールドらとの共演で有名なデヴィッド・ベッドフォード。『雨のシルエット』や『ムーンマッドネス』あたりの曲を中心に構成された1枚目の方は、ラティマーの泣きのギターをフィーチャーしたフュージョン色が濃厚で、はっきり言って面白くない。2枚目は、まぁそれなりにいいんですが、別に『白雁』聴くならスタジオ盤の方がいいかなぁとも思ってしまいます。
- キャラヴァン 『キャラヴァン・ファースト・アルバム〜コンプリート・エディション』 ('69/'02)
CD \2,141
・・・1st。'69年リリースですから、時代はサイケ。当然このアルバムもサイケ色が濃いです。デヴィッド・シンクレアのオルガン自体も2nd以降の繊細な感じとは違って、幾分フリーキーでサイケな響きで超バッチグーなんですが、スネアやヴォーカルにかかるリバーブなどのエフェクトがこれまたサイケ。いわゆる“カンタベリー”的な感じはまだ希薄でサイケ・ポップとして聴ける。こりゃ〜かなり良いです。カッコイイ。特に「プレイス・オブ・マイ・オウン」は必聴。なおアナログリリース当時、モノラル盤とステレオ盤の2種類がリリースされたのですが、その両方をぶちこんだCDなので“コンプリート・エディション”と銘打ってるわけです。1曲目から8曲目までがモノラルで、9曲目から16曲目までが同曲のステレオ・ヴァージョン。17曲目には2nd収録の「ハロー・ハロー」のシングル・ヴァージョンを追加収録しています。
第63回
<05/29/02 (水)>
キャプテン・トリップがまたまた廃盤だったCDを限定再入荷した(返品による再入荷という場合もあるらしい)というので、早速欲しかった以下のCDを23日に注文。無事到着。
- クイックシルバー 『ピース・バイ・ピース』 ('86/'98)
CD \2,300
・・・ゲイリー・ダンカンを中心にした、'86年の再結成アルバム。ジャケには“Gary
Duncan QUICKSILVER”とあるので、ソロだかなんだか微妙。オリジナル・メンバーは故人が多いので仕方ないですが、ゲイリー以外はデヴィッド・フライバーグがバック・ヴォーカルで3曲だけ参加というのも寂しい。サウンドは打ち込みを多用したAOR風。この数年後に出た『ライヴ・アット・フィールドストーン』はマッタリしたセッション風のものでしたが。「ワイルド・イン・ザ・シティ」なんかはAOR以外の何者でもないけど、実にいい曲。しかし、打ち込みサウンドが'86年にしては古い。YMOが初期に使ってたシンセ・ドラム(ポォ〜ンポォ〜ン♪てやつ)なんか使ってるのにはタマゲた。
で、夜になって「ディスクユニオン北浦和店」へ。4月にディスクユニオンのホームページを通じて予約をしておいたザッパのCDを受け取りに(ユニオン通販は妙に送料が高いので店頭手渡しにしました)。ホット・ラッツBOXゲット。
- フランク・ザッパ 『黙ってギターを弾いてくれ』 ('81/'02)
3CD \6,300
・・・'79〜'80年(一部'77年のや日付がないのもある)までのライヴの中から、ギターソロの部分だけを集めたというドギツイ3枚組。元々は通販だけで販売されていたもの。今までのCDは3枚のレコを2枚のCDに収録しており、ジャケも違ってたんですが、今回はその通販オリジナル仕様での再発。3枚組、というか1枚1枚別個にジャケがあって(写真自体は全部一緒ですが)、その3枚がひとつの袋に入って売ってるという感じ(説明ヘタやな)。これは、かなり昔に東芝EMIがCD化して、それをレンタルして聴いてました。懐かしい・・・というかテープに録ったけどそんなに何回も聴いてなかったな(^_^)。タイトル曲「黙ってギターを弾いてくれ」が「インカ・ローズ」のソロ、という説明があると、『ワンサイズ〜』のと比較したり、というように面白く聴けますね。3枚目のラストは'73年の録音で、ジャン・リュック・ポンティとの共演。ザッパはブズーキを演奏。意外な感じの曲だがこれがなかなかイイ。
- フランク・ザッパ 『ティンゼル・タウン・リベリオン』 ('81/'02)
CD \2,548
・・・冒頭の曲「ファイン・ガール」のみスタジオ録音で、他は各地でのライヴ音源をまとめたアルバム。初めてCD化された頃、今は亡き(というか西武内に移動したんですが)池袋WAVEで「イージー・ミート」を聴いたときの衝撃は忘れられないですわよ。カッケェー!と思ってすぐさま買ったモノです。しかし、当時のMSI(RYKO)盤は音が悪かったんですねー。不良品かと言ってもいいぐらい音の定位はヨレヨレだったり。しかし今回の再発盤では改善されて音派良くなってます。1stに入っていた「アイ・エイント・ガット・ノー・ハート」や『ホット・ラッツ』の「ピーチズ・エン・レガリア」などもやっていて聴き応えアリ。
- フランク・ザッパ 『ユー・アー・ホワット・ユー・イズ』 ('81/'02)
CD \2,548
・・・これは傑作中の傑作。ザッパ全作品の中でも一番好き。とにかく暑苦しいほど濃厚で、しかもポップ。いい曲がホント多い。ただし、これも『ティンゼルタウン』同様、初期MSI盤は音がヒドかったのですよ。どうヒドイかと言うと、ヘッドに絡まってクシャクシャになったカセットテープに録音して聴いてるような部分があったのです。定位がグシャグシャで。ワタシゃMSIに抗議のハガキを出したことがありますよ。で、しばらくしたら“重要なことですので厳重調査の上結果を公表したいと思います。MSI
ザッパ担当者 Y-H”という返事が来ましたが、結局何も公表された気配はありませんでした(名前をイニシャルで送ってくるってのもどうかと思ったよ)。で、その後再発されたので「今度は大丈夫だろう」と思って買った(赤帯)んですが、またダメで激憤。また何年かしたら、ビデオアーツから再発したので(黄色帯)、中古でまた買ったがこれまたダメ。しょうがないからアナログで買ってMDに録って聴いてましたよ、ったく(しかも中古の日本盤で\8,190)。ま、それほど好きだと言うことです。で、今回の紙ジャケ再発盤では見事に音質改善。ようやく心置きなく楽しめます。長い道のりでした。感慨もひとしおです。尚、前述の音質不良云々に関してはこんなページがありますのでドーゾ(英語が分かる方のみ)。
- フランク・ザッパ 『たどり着くのが遅すぎて溺れる魔女を救えなかった船』 ('82/'02)
CD \2,548
・・・当時の邦題は『ザッパの○△□(マルサンカクシカク)』。各曲の邦題も「No
Not Now」が“今は納豆はいらない”だったり「I
Come From Nowhere」が“あ、いかん風呂むせて脳わやや”とかメチャクチャでした。内容は、当時13歳だったザッパの娘、ムーンの語り(昔は“えーウッソぉホントー?”と、ブリッコ言葉的な訳詞だったのが、年数を経てコギャル語っぽく訳してあるのが面白い)をフィーチャーしヒットした「ヴァリー・ガール」を筆頭に、ザッパ流'80sハード・ロック3曲がA面。B面に行くと超絶技巧インストやギターソロ、オペラ的歌モノなどガラッと雰囲気が変わる。ただ、ずっとアナログだと2枚組攻撃が続いてただけに、本作は全6曲で計34分ちょっと。正直物足りなさも感じます。
- フランク・ザッパ 『ザ・マン・フロム・ユートピア』 ('83/'02)
CD \2,548
・・・これは今回初めて聴きました。CD化に際して曲順を変えたり曲を追加してたりと、かなりアナログとは違ったそうですがアナログの方は未聴なので比較は出来ず。しかしこれまたずいぶんとポップで聴きやすいアルバムですな。でも何曲かはヘンなのもアリ。特にライヴでのザッパの即興ヴォーカルをスティーヴ・ヴァイが採譜して、後でソコにユニゾンでピッタリとへばりついてるようなギターをダビングしたという「ザ・デンジャラス・キッチン」と「ザ・ジャズ・ディスチャージ・パーティー・ハッツ」の2曲がスゲェ変だ。よくやるよ。他、『アンクル・ミート』期を思わせるインスト「モッジオ」や、「ウィー・アー・ノット・アローン」も素晴らしい。
- フランク・ザッパ 『ベイビー・スネイクス』 ('83/'02)
CD \2,548
・・・当初はピクチャー・レコードで出ていたライヴ盤で、同名ビデオのサントラでもあった。内容は既発表テイクが多く新鮮味に乏しい。要は、ピクチャー盤が出したいが為のモノだったのでしょう。「おっぱいとビール」の語りの部分で「俺はな、8年間のクソ長きに渡ってワーナーブラザーズと契約していたんだぜ!」とワーナーの悪口を言って観客が大喝采となる部分は必聴。『ザッパ・イン・ニューヨーク』ではカットされてたらしいですが、まぁ当然ですな(ワーナーからのリリースだからね)。訳詞を見つつ聴いてるとかなりノレます。
- ホークウィンド 『ライヴ・イン・コンサート』 ('91)
CD \1,680
・・・BBC Radio 1 Live in Concertシリーズの中の1枚で、'72年のライヴを収録。『宇宙の祭典』と同年のモノで、こちらは9月、『祭典』は12月なのでかなり近い。音質はあまりイイとは言えないものの、結構燃える。「ブレインストーム」がカッコイイ。ラストは「シルヴァー・マシーン」やってます。
<05/30/02 (木)>
仕事が終わってから「高田書房常盤台店」へ。買おうとしてレジに行ったら店員さん(真心ブラザーズの片割れ似)に「お久しぶり、ですよね」と言われてしまった。やっぱり憶えられてる。で、前回と同じく「あちらの方にも新入荷のレコードありますんで」とか言われてしまった。で、結局何もなくレジに戻ると、教授ファンと気付いたらしく、「あ、これ・・」と言って奥から教授の非売品12インチ「Life
in Japan」を出してくる。「・・あ、それ持ってますんで・・」と言うと「あ、そうですか、すいません」としまう。まぁ気を使ってくれるのはありがたいんですけど・・。
- ビリー・カリー・ウィズ・スティーブ・ハウ
『トランスポーテーション』 ('88)
CD
\700
・・・元ウルトラヴォックスのビリー・カリーが、イエスのスティーヴ・ハウをゲストに迎えて制作したソロ。この次に出た『STAND
UP AND WALK』は聴いたことがあったし、ミュージック・マガジンでは10点満点中“1点”だったので大体どんな感じかは予想してましたが・・。ニューエイジっちゃあニューエイジですが、なんだかデモテープみたいなインストばかりで、正直この音楽をどう評価していいのか、ワタシにはまったく分かりましぇん。シンセの音色もなんだかショボい。やっぱりこの人はサイドマンとしての方が映える存在なんでしょうなぁ、というのがよく分かってしまうアルバムです。
- クーラ・シェイカー 『K』 ('96) CD
\700
・・・「ストレンジ・デイズ」が大々的に特集していたのでなんとなく気になっていたバンド。冒頭はハッピー・マンデイズの「ゴッズ・コップ」あたりを思わせる、若さ迸るギターギャギャギャ♪なロックンロールですが、「ゴヴィンダ」とかになると、噂のインド風味な瞑想サウンドが出てきて、思わずニヤリとしてしまう。他、「マジック・シアター」はJAPAN「ナイトポーター」を思わせる、ピアノによる3拍子の物悲しげなフレーズが耳をひきます。アルバム全体としては、ブリティッシュ・ギター・ロック風の曲といわゆるサイケ風の曲と半々という感じ。散漫な気はしますがそれぞれの曲は出来過ぎと言っていいほどヨイ。“ピンク・フロイド的”と言われている2ndも気になる。
- V.A. 『U.K. NOW』 ('85) LP
\300
・・・EPICソニーによるコンピで、元ABCのデヴィッド・パーマーが結成したパーソン・トゥ・パーソンの「ハイ・タイム」が収録されていたので購入。おそらくパーソン・トゥ・パーソンとしてはシングルもアルバムも日本盤は出なかったと思われるので(「いや、出たぞ。俺持ってるぞ」という方はご一報を)、コンピとは言え日本盤に収録されていたというのには驚きました。他にイイのはプレファブ・スプラウト(プリファブではない)「ホエン・ラヴ・ブレイクス・ダウン」ぐらいかな。あとはワム!、シャーデー、ポール・ヤングとか。ストラングラーズやアリソン・モイエも入ってるけど、あんまり面白くなかった。
- THE ARMOURY SHOW 「WE CAN BE BRAVE AGAIN
(EXTENDED VERSION)」 ('84) 12"
\100
・・・元スキッズのリチャード・ジョブソン率いるジ・アーモリー・ショーのシングル。A面はアルバム収録曲のEXTENDED
VERSION。リミックス・ヴァージョンとかいうわけではなく文字通りのロング・ヴァージョンです。B面は2曲入り。B1「A
FEELING」はアルバムとは別テイクでバンド側がプロデュースしたヴァージョン。B2「CATHERINE」はアルバム未収録曲。ドラマチックで大仰な曲。ちょっとビル・ネルソンっぽくもあるニューロマ・サウンド。リズムボックス使ってます。
- DAS PSYCH-OH! RANGERS 「AT ELMENTAL PLAY」
('86) 12" \500
・・・ZTTからリリースされた5人組の12インチ。「なんでこれがZTTから?」と思わず憤慨してしまいそうな、没個性的ネオ・サイケ風バンド・サウンド。ジャケ裏に写るメンバーの頭もバクハツしている。曲も大して良くないし演奏もヘタ。ドラムは“ドスッ、バンッ”なパワステ風。当然トレヴァー・ホーンの名前は見当たりません。
- CHRIS AND COSEY 「RISE」 ('89)
12" \300
・・・元スロッビング・グリッスルの夫婦コンビ。A面「RISE」はスウィング・ジャズ風のイントロで始まり、オッと思わせるもののすぐにシンプルなインダストリアル・テクノ・ビートにガラっと変わり、コージィの「ラ、ラ、ラ〜イズ」というドモリング・ヴォイスが加わり後は予想通りの展開に。B面「HYPNOTIKA」はラテン風テクノ・ビートで、こちらはなかなかイケる。
- BOOK OF LOVE 「LULLABY」 ('88)
12" \300
・・・アメリカのエレポ・バンドでヴォーカルは女性。2ndアルバムのタイトル曲5ヴァージョンと「Oranges
and Lemons」の6曲入り。「Lullaby」の方はユーロビートに片足突っ込んだようなサウンドで、同時期のOMDに近い曲調。リミックスはジャスティン・シュトラウスが担当してますが、どのヴァージョンも似たような感じ(BPMもほとんど同じ)で、飽きます。
- OFF 「ELECTRICA SALSA」 ('87)
12" \300
・・・名著「テクノのススメ」で紹介されていたレコードで、スヴェン・ヴァスがヴォーカルとして参加していたのが、このOFFというユニット。スヴェン以外のメンバーのクレジットがないので詳細はよく分かりませんが、曲を書いてるのはM.Munzingという人。スヴェンはヴォーカルと、エグゼクティヴ・プロデューサーの一人としてクレジットされています。サウンドは、タイトル通りラテン的な4ツ打ちテクノ。「いっれっとりっか
ざ〜るざ ア〜ハ〜 ア〜ハ♪」というフレーズが印象的。でもちょっと企画モノっぽい胡散臭さも感じますが。
- Y.M.O. 「Y.M.O. MEGA MIX」 ('86)
7" \1,200
・・・プロモ用7インチ。B面は「BEHIND THE
MASK(REMIX)」。共に編集ヴァージョンで、A面が4分12秒、B面が4分5秒。A面は何箇所かはかなり乱暴にハショってて腰砕けになります。ラストは教授の「生きてるよ!」にエコーがかかり、「SIMOON」のイントロが聴こえた時点で急にフェイド・アウト。なのでトラック・リストに「SIMMON」は載ってません。
- 坂本 龍一 「SELF PORTRAIT」 ('84)
7" \600
・・・プロモ用7インチ。B面は「羽の林で」。ジャケにテープ跡がありましたが安かったので。
- 坂本 龍一 「SELF PORTRAIT」 ('84)
7" \400
・・・実はこの7インチ、全部で3枚置いてありました。こっちもテープ跡がありましたが安かったので2枚目補完。残りの1枚はテープ跡どころか番号が書かれたシールが貼ったままだったので遠慮しときました。
- 坂本 龍一 「STEPPIN' INTO ASIA」 ('85)
7" \1,500
・・・これもプロモ盤。これまたテープ跡があるわりには高い。B面は同曲のURBAN
MIXで同じ。
- 坂本 龍一Featuringイギー・ポップ 「RISKY」
('87) 7" \1,000
・・・『NEO GEO』からのシングル・カットで当時日産セドリックのCMに使われていた曲。CMには教授が出ていました。プロモビデオも教授と外人女性のみでしたね。イギー・ポップとの2ショット写真とかも見たことないし、二人で会ったことないのかしら。で、このシングル。両面ともなぜかアルバム・ヴァージョンよりも若干フェイド・アウトが早い気がするんですが。
- ムーンライダーズ 「M.I.J.」 ('84)
7" \400
・・・パーキージーンのCMに使用された、ライダースがチェケラッチョなヒップホップ・サウンドに挑戦したシングル。実はこれが初めて聴いたライダースの曲です。中1の頃でしたか、貸レコード屋で借りて聴いてました。B面「GYM」はいかにもライダースらしいポップな曲。
- ムーンライダーズ 「花咲く乙女よ穴を掘れ」 ('86)
7" \1,400
・・・『マニア・マ二エラ』からのシングル・カット。当時、発売中止になったということで、ようやくCDになって友人らと「どんなすごい音なのかな、ワクワク」という期待を胸に聴いた記憶があります。まぁ感想は「ん〜・・・」でしたが(^^;。A面は糸井重里詞による奇怪で意味深な詞が印象的。B面は「滑車と振子」。ヨイヤイヨイヤイ♪
- 江原 由希子 「ちょっとだけ」 (') 7"
\700
・・・ほとんどの人がご存知でしょうが、現YOUです。秋元康作詞・鈴木キサブロー作曲によるデビューシングル。イントロからいきなり“ワッシュワリワリ♪”というコーラスが聴こえてきて、一瞬「(ヤバイかも)」と思うもののまぁわりと真っ当なポップスですね。湘南サウンド入ってます。B面「I
DON'T WANNA DANCE」も湘南サウンド寄りですなぁ。
- 江原 由希子 「“I Love You”は哀しい英語」 (')
7" \1,000
・・・水谷公生作曲による3rdシングル。こっちはアイドルちっくな元気印ポップス。でも聴いたあとの印象は薄い。ありがちな曲調という気がするので。B面「ポーカーフェイス・ガール」は木戸やすひろ作曲。こっちも普遍的なポップスですな。サビの「だってダーリンダーリンほんとは♪」ってフレーズはどっかで聴いた憶えがあるような(Kyon2か?)。
- ピーター・ガブリエル 「スレッジハンマー」 ('86)
7" \400
・・・思わず「実食」という言葉が浮かぶ尺八のイントロと、コマ録りによるPVが強烈だった名曲中の名曲。B面は「ドント・ブレイク・ディス・リズム」。これもいい曲。もうじき新作と、旧作のリマスター紙ジャケ再発が出るそうなんで期待して待ちましょう。この曲が入ってる『SO』も未だにCDで持ってないので。でも個人的にはサンストで教授がかけてた「キス・オブ・ライフ」に興奮した思い出があるので、『W』の方に思い入れがありますが。
- ミスター・ビッグ 「ワンダフル・クリエイション」 ('75)
7" \900
・・・ニッチ・ポップ特集にハマってから、数々の埋もれたバンドに出会うことが出来、カントリー・ロックやパブ・ロックまで聴く機会があったり、個人的にはかなり間口が広がりました。中でもモダン・ポップはグラム・ロックとニューウェイヴの架け橋的なサウンドで一気にハマりました。シティ・ボーイあたりは中でも最たるものです。で、個人的にはニッチの中でシティ・ボーイに続く大当たりだと思ったのがこのミスター・ビッグ。個人的には2ndの『フォトグラフィック・スマイル』の方が好みですが、ジョン・パンターがプロデュースした1stも、多少間延びする部分があるもののかなりの収穫でした。このシングルはその1stと同じ写真を使用したシングル。ハード・ロックという括りのわりには妙に人懐っこいメロディーでポップ。秀逸。
第62回
<05/11/02 (土)>
遂に来た。
- P-MODEL 『太陽系亞種音』 ('02) 17CD
\37,250
・・・ファンクラブでの通販のみで店頭販売はしないという、平沢氏自身のリマスターによるP-MODEL全音源集。もともと発売されていたレコード会社もバラバラだし、よくこんなの発売できたなぁと思う驚愕のブツです。権利関係とかやっぱり大変だったみたいですけどね。
まずDisc01は『イン・ア・モデルルーム』と『ランドセル』の2in1。リマスターに関しては、ものすごい変化はないものの、注意して聴くとやっぱり各音がハッキリ聴こえていい感じ。ただ、曲間がすごく短くなってます。両アルバムの間はわりと開いてるんですが。
Disc02は『ポプリ』とボーナストラック。へヴナイザーによるライヴは貴重(聴いたことあるけど^^)。なんだやっぱり当時のライヴテープ残ってんじゃん、とか思ってしまいます。
Disc03は『Perspective』と『PerspectiveU』。Disc04は『ANOTHER GAME』と『不許可曲集』。徳間時代の2作は現行のCDのショボい音と聴き比べると、その差歴然。かなり迫力ある音に生まれ変わっています。しかし「ANOTHER
GAME step1」の語りの部分に妙なエフェクトがかかってるのは何故。「不許可」は初めて聴きました。「ECHOES」や「のこりギリギリ」のプロトタイプや、未発表曲などを収録。いかにも習作という感じでほとんどの曲がワンフレーズの繰り返し。でもノレる。音質のせいかキャブスやワイヤーなど、初期オルタナ系に通じる部分アリ。「TWO
ON THE FLOORU」については本人自ら「キャバレーボルテールみたいなのでボツ」と言っていた(^_^)。
Disc05は『カルカドル』と、当時ソノシートで発表されたメンバーのソロ曲などを追加。音はかなり良くなってて迫力がある。追加音源はマスターがないのか、ほとんど盤起こし。「IKARI」未収録は残念。
Disc06は『ワン・パターン』と、幻のアルバム「モンスター」収録予定だった曲。「MONSTER
A GO GO」は当時のテープにヴォーカルを加えたもの。「三界」で聴いたことはあったけど、改めて凄い曲だと再認識。平沢氏の曲って、“強風の中、空を仰いで崖で仁王立ちしている戦士”のような図が浮かぶのが多いんですが(アニメちっくだT_T)、これもそんなドラマチックな曲調。アレンジの鬼。名曲。しかし残念なことに、他3曲はライヴ・テイク。スタジオ・テイクなかったのかなー。期待してただけにガッカリ。「KAMEARI
POP〜此岸のパラダイス篇」は「ハーモニウム」と合体型。これもイイ。
Disc07は『P-MODEL』と『big body』の2in1。この頃は勢いがあるなー。もうちょっと激しいリマスターの方が有難かった気がしますが。
Disc08は『舟』と「Rocket Shoot」のシングル。このアルバムはどうも好きになれない。個人的には2曲しかイイと思うのがない。こう言っては何ですが、小西作品はどうも・・・。平沢作のもソロと変わんない作風のばかりで、P-MODEL名義で出すのならやっぱりその辺分けてほしかったな。あと「夢見る力に」みたいな歌詞は気持ち悪いのでヤメテ〜。
Disc09は『電子悲劇/~ENOLA』とシングル2枚のカップリング。このアルバムは勢いがあって好き。福間作の「BOGY」とかいい曲が多いし。ただちょっと音を詰め込みすぎな感じがするのと、SFアニメの主題歌的なメロディーが多いのは気になりますが。
Disc10は『音楽産業廃棄物〜P-MODEL OR DIE』と『ヴァーチュアル・ライヴ1』という変なカップリング。それと1曲「Moon
Plant-T」を追加。この辺になるとオリジナル盤とのリマスターの差がよく分からないな。『音廃』はネット配信のダウンロード時間を考慮して、1曲1曲がコンパクトな仕上がりなのがファンには酷評されていましたが、曲としてはなかなかイイのが多い。特に「Waste
Cabaret」は変態的。「ヴァーチュアル」は、本当の初期ライヴを聴いた者としてはもう聴けない。結局“歓声を入れたセルフ・カヴァー”だからね。打ち込みドラムは味気ない。
Disc11は『ヴァーチュアル・ライヴ2』と『同3』のカップリング+1曲。『3』の轟音ドラムはまぁ面白いけど、やっぱり田井中氏による“上手いんだか下手なんだか分からないドラム”が恋しくなります。本当の初期ライヴは凄いんだから出しゃいいのに。
Disc12はカセットブック版『SCUBA』と、'89年にキャプテンからリリースされたCD版『SCUBA』のカップリング+2曲。カセットブックの方は、リマスターされてるとは言え、元のまんまのシャカシャカした音質で、曲の背後や無音部分の「(サーー)」というノイズが気になる。キャプテンCD版は音質向上。追加収録の、entroPack版「七節男」のやりすぎと言ってもいいほどのせわしないアレンジは、聴いてて途中でアホらしくなるほど凄い。
Disc13は『スキューバリサイクル』と『配線上のアリア』、デモ版「美術館」と「ルームランナー」、それと幻の「ホワイトシューズ」。『リサイクル』はわりと好き。『配線』は結構音質良くなってる気がする。デモはデビュー前に業界に配ったテイクで、ディスクユニオンの特典シングルCDだったものと同じ。「ホワイトシューズ」は田中靖美作。1stのボツテイクだそうですが、かなりイイ。個人的に、初期は平沢作の曲より田中作の方がキレていたように思う。
Disc14はライヴの『ポーズ』。特に新たな発見とか追加曲はないですが、この時の編成は良かったなぁとシミジミ。
Disc15は『LIVEの方法』+3曲。またセルフ・カヴァーだけど、これは大好きなアルバム。「列車」とか「ATOM-SIBERIA」とかかなりスゴイよなぁ。ただオリジナルCDよりも幾分聴きやすいミックスになってる気がするんだが?
もっとバリバリに荒れた音質だったと思うんだけど。追加曲はディスクユニオンの特典でもらえたテープに入っていた「OPENING
SE 1992」と『レベル・ストリート』版「フルへ」、歌詞訂正版「ATOM-SIBERIA」。「フルへ」は元々かなり音がモコモコだったものが、相当クリアになってる(でもちょっとモコモコ)。平沢氏にとっては不本意でしょうが、僕チンは歌詞訂正版「ATOM」の方が好きなんです。音数ちょっと多いし。
Disc16は『舟』のリミックス『コレクティブ・エラーズ』とディスクユニオンでもらえた特典12インチの2曲(僕チンもらいました)。本編の『舟』リリース前に出たこのリミックス盤を聴いて、かなり期待して聴いた『舟』には当時ガックリした思い出が。でもそれまではイイと思って聴いてた『コレクティブ』も今聴くと別に・・・(T_T)。
ファンクラブ会員のみのボーナス・ディスクであるDisc00『被爆者クラブ用パーソナル・アシュオン・プログラム』は、過去にファンクラブ用、配布カセットなどに収録されていた音源を集めたモノ。「Zebraカセット」では、伝説の“P-MODEL結成7年にして初めて皆さんに要求いたします 踊れーー!”が聴けて大満足(平沢のお詫びコメントにも失笑)。あとコリン・ニューマンのカヴァー「SSS-STAR
EYES」はコリン・ニューマン・ファンとしては衝撃。結構似合ってる。「田井中貞利伝説」はマッタリとした平沢×田井中の対談。平沢氏は田井中氏が発言するたびにケラケラ笑っている。中野照夫作の「THIS
IS THE HIGHER〜」は、再生YMOの「NOSTALGIA」を思わせるアンビエント+アミーガ・ボイス。これは意外な掘り出し物。
<05/19/02 (日)>
昼飯を食うついでに、「ディスクユニオン北浦和店」へ。
- 坂本 龍一 『ELEPHANTISM』 ('02)
CD \0 (スタンプがたまってたので交換)
・・・DVDの方はあまり見る気がしないので、CDの方を購入。DVDの方のCMで流れてた「Great
Africa」が結構良かったので微かな期待はあったのですが・・。まぁサントラだから仕方ないかもしれませんが、モヤ〜ッとしたシンセ音にピアノがポロン♪という『COMICA』路線に近い感じのが多い。それ以外は現地でフィールドレコーディングした子供たちの歌とか。シンセにしてもどうもプリセット音が多い気がして、萎える。DVDの方には入ってない曲もあるらしいです。
<05/25/02 (土)>
「ディスクユニオン池袋店」にて。
- CLAGGERS 『CHUMLEY'S LAUGHING GEAR』
('71) LP \1,890
・・・「ストレンジ・デイズ」2001年1月号で紹介されていたニッチもの。メンバー全員が実は裏方で、レコード・プロデューサー、A&Rマン、レコーディング・エンジニア、チーフ・レコーディング・エンジニアの4人が結成したのが、このCLAGGERS。今回調べてみたところ、各メンバーはエルトン・ジョン、キキ・ディー、ナイジェル・オルソン、フックフットなどのアルバムにプロデューサーやエンジニア、またはミュージシャンとして参加していたようです。A&R担当のKaplan
Kayeの書く曲が結構よく、声もソフトでなかなか心地良い。A面ラストの、アコースティックな「WHITTINGTON
BLIGH」が英国フォークどっぷりという感じで、ちょっと重い曲調だけど染みる。表ジャケは趣味が悪いですが、裏ジャケの、くすんだようなアンティーク風のメンバーの写真の方が音に合ってます。
で、今日は10ccさん(某掲示板では別の名を使っている)の誘いで、下北沢のバー「リボルバー」で初DJをすることに。6時半頃到着し、10ccこと渡部さんと初対面。20代前半の若い人かと想像していたら、30代半ばだそう。紳士的な方です。僕チンは初DJということで顔もこわばり気味。しばらくすると、日記を長期休載中のニコラスたけしたさん登場。DJをやると知ったら来てくださったのです。有り難い。10ccさんとは面識がなかったそうですが、某プリファブBBSでお互い書き込みをしてたことが発覚。そっちでは10cc名義ではなかったのでたけしたさんも分からなかったらしい。トップバッターの10ccさんはザ・バンドなどシブめの選曲。ちなみに細かい順番は忘れましたが、僕チンのセット・リストは以下のような感じ。
NASA 「BACK TO SQUARE ONE」/VARTTINA 「TUMALA」/A〜HA 「TAKE ON ME (Produced by Tony Mansfield
version)」/GANGWAY 「THE PARTY'S OVER」/WIZZARD 「NIXTURE」/CIBO MATTO 「FLOWERS」/MATT BIANCO 「WHOSE SIDE ARE YOU ON?」/RYUICHI SAKAMOTO with J-Me 「Moving On」/ADOLPHSON-FALK 「THEY PUT MY BABY ON THE AIR」/INDUSTRY 「STATE OF THE NATION」/NICK STRAKER BAND 「PLAY THE FOOL」/NICK HEYWARD 「KITE」
選曲に関してはちょっと失敗・・だったかも(^^;)。ちょっと流れがチグハグで統一性がなかったかなと。でもNASAはやっぱり評判いいのが嬉しい。
で、次は江草啓太さんで、プロのキーボーディスト。フジテレビでの番組録画を終えてから来たそうな。一見した感じはコワモテですが、話すと独特のノリがあって非常に面白い方でした。東京音大ピアノ科卒で、ジョン・ゾーンのバンド、コブラに参加したり、今度は横川タダヒコ氏とのジョイント・ライヴもやるというスゴイ人。ジョン・ゾーンとのライヴにはすごく興味があって、「即興って譜面とかどの程度あるんですか」とか、あと「横川さんとはどういう繋がりで共演することになったんですか」とか、音大でのこと等について色々質問攻めしてしまった。丁寧に答えていただいて、非常にためになる話が聞けました。DJは、クレプスキュールのオムニバス「カフェ・アプレ・ミディ」からの数曲が個人的ヒット。あと坂本龍一+カエターノ・ヴェローゾも良かった。あとビル・ネルソンの話題で盛り上がりましたね。
で、続いては10ccさん二度目。あのリンダ&MOの必殺の1曲「ADSR(恋のエディサー)」をかけて盛り上がる。僕チンが10ccさんに焼いたCD-Rが江草さんにも渡っていたらしく、たけしたさんもレコを持っているので4人でMOについて語る語る。しかし、「MOの前後にはかける曲がない」という話になって大ウケ。どうしてもMOだけ浮いてしまうそうな。確かに。あと、シュギー・オーティスでは皆ザワザワッと盛り上がる。'70年代初期の音源だということですが、何も言われないで聴いたら最近のエレクトロニカ系。ライナーでの“アフロでギターを弾いてる写真”と出てくる音が合ってない。これは注目。
ラストはポニー・キャニオン勤務という高取さん。見た目非常に若い、少年のような人です(スピッツの草野似)。高取さんは、手下げ袋いっぱいにCDを持参。しかしそれはDJ用のではなかった。「どうぞ。好きなの持ってってください」とおっしゃる。すべて見本盤&ほとんど未開封で、「いや〜、やっぱり売ったりすると色々マズイ」らしく、タダでくれるそうな。キャ〜♪
GLAYやスプリングスティーンのBOXなどもありました。以下、高取さんから頂戴したモノです。タダというのは嬉しいものです。他の方々も嬉々としてチョイスしてました。
- RUBY RUBY STAR 『AQUA JELLY DROP』
('95) CD
・・・聞いたことのないバンドです。元ロコ・ホリデイズというバンドのヴォーカルだった松野秀香という人が続いて結成したユニットだそう。ロコの方はいわゆる'90年代UKによくありがちなノイジー・ギター・バンド(ハウス+サイケの影響も受けたような)だったそうです。このルビー・ルビー・スターのCDも、ジャケ見てそんなイメージが浮かんだんですが、まぁ1曲目は予想通りでした。がしかし。2曲目は打ち込み&日本語で、声質もjellyfishのトモコ様にかなり似ているキュートなガール・ポップ。それ以降も日本語+打ち込みが結構多い。一番気に入ったのが5曲目の「ロマンス・ピンク」という曲。ちょっと不思議なコード進行による超ポップな曲。jellyfishっぽくて好きだな〜これ。気になって松野秀香さんについて色々調べても、永作博美がいたribbonに曲を提供していたことぐらいしか分からず。もう引退しちゃってるんでしょうかね。
- エレファントラブ 『ラブ&フィットネス』 ('97)
CD
・・・元真心ブラザーズの倉持陽一やカステラのメンバーらによるユニット。ラップやってます。あら・・・予想と違った。なんのバンドと勘違いしてたんだろう・・・。ギタポ・バンドだと思ってたんですが。いや〜、ラップものは苦手ですぅ〜。日本のは特に苦手。オールド・スクール系と言うんでしょうか。所々バックの音で「おっ、これは」というのもありますが。でも苦手です。チェケラッチョ?ノーノー。ノーチェケラッチョよ〜。
- シュガー 『ビリーヴ・ホワット・ユーア・セイイング』 ('95)
CD
・・・元ハスカー・ドゥーのボブ・モールド率いる3人組ギター・バンド。本作は、アルバム『ファイル・アンダー:イージー・リスニング』からタイトル曲をシングル・カットし、アルバム未収録曲を6曲追加したミニ・アルバム。タイトル曲はこちらの予想とは違って、爽やか系ギタポでした。メロディーだけを取ればザ・バーズあたりにも通じる70'sフォーク・ロック調。ですがそれ以外はいわゆるグランジ系という感じのサウンド。ソニック・ユースみたいなのもある。ベーシストのデヴィッド・バーブによる2曲は、声質も含めちょっとマイブラ〜シューゲ系。ボブ・モールドが書いた「アンド・ユー・テル・ミー」はなかなかキャッチーでいい曲。
- V.A. 『WALT DISNEY PRESENTS〜MICKEY HAPPY
70 YEARS “バイ・リクエスト” 』 ('98)
CD
・・・古くは1933年の「狼なんかこわくない」(3匹の子ぶた)から、1997年の「ヘラクレス」まで、ファンの投票によって選曲されたディズニー映画音楽集。はっきり言って観たことある映画は1本もないです(T_T)。が、音楽自体は半分以上知ってる。恐ろしい浸透力。「ビビディ・バビディ・ブー」や「ハイ・ホー」、「いつか王子様が」など、ほとんどスタンダードとも言えるような曲も。他も素晴らしい曲ばかり。ヴァン・ダイク・パークスを思わせる流麗なオーケストラ・アレンジも多数。ペリー&キングスレイの「エレクトリカル・パレードのテーマ(バロック・ホーダウン)」ももちろん収録。'79年のヴァージョンで、ヴォコーダーによるナレーションから入るムニムニしたムーグ・サウンド。テクノだ。豪華なデジパック仕様ですが、ブックレットは作詞作曲者は記載されてるものの、歌ってるのが誰かとかアレンジャーが誰だとか、詳細なクレジットがないのはヒドイ。
- ジャック・ズーン(フルート)、コンバッティメント・コンソート・アムステルダム
『ヴィヴァルディ:フルート協奏曲集』 ('97)
CD
・・・クラシックも何枚かあったんですが、とりあえず1枚だけもらいました。ヴィヴァルディなんて、金出して買うことはまぁないと思うので。クラシックを買うときは、だいたい管弦楽とか交響曲よりはピアノがメインの方に行くんですが、フルートってのは父親が生前よく家で吹いてたんで、なんか懐かしさもありまして(僕チンは吹けませんが)。ヴィヴァルディあたりも父は好きだったはず。あとベートーベンとかバッハとか。こっちは勝手にその辺を「大物」系、ロックに換言すれば父親が好きだったのは「ビートルズ」や「ストーンズ」なのだ、と決め付けていました。僕チンはYMO世代にありがちな、教授の影響で近代・現代の方に興味があって、よく父親はイヤな顔をしてました・・・って、中身に関係ないことばかり書いてると「こいつ、ロキノン読者か?」と思われそうでイヤだぜ。で、本作はフルート協奏曲・作品10などを収録。協奏曲第2番ト短調「夜」は、聴けばほとんどの人が「これ聴いたことある」と言うであろう有名曲。
高取さんのDJは、いつも参加しているそうなのでサスガ手馴れたものです。選曲も統一性があって流れもスムーズ。パイロット、バッドフィンガー、キンクス、ブライアン・プロズローなどブリティッシュ・ポップ攻め。僕チンとたけしたさんにとってはど真ん中の選曲で、途中からはイントロ当てクイズみたいになってしまった。10ccさんもこの辺は好きそうで盛り上がりました。で、11時半頃になって終了。たけしたさんとは新宿で、江草さんとは目白で、10ccさんとは池袋でお別れ。皆様、色々とありがとうございました。お疲れ様でした〜♪太ももの裏が筋肉痛だぜ。
<05/26/02 (日)>
昨日は、「もしかしたら終電に間に合わないかもしんない」と思っていたので、事前にホテルを予約していたのでこの日は午前10時にホテルをチェックアウトし、午前8時からやってる新宿の青山ブックセンターでちょっと時間をつぶす。そこではキーボード・マガジン編集部監修「坂本龍一の作曲技法」(リットー・ミュージック刊)と、赤瀬川原平「トマソン大図鑑・無の巻」(筑摩書房刊)を購入。教授の方は'84年から'98年までインタビューとピアノ・スコア、楽曲解説などによる本。教授の発言で、「今後もう少しポップ・ミュージック寄りの作品を作る際の展望ですが、例えば日本のポップス・マーケットで、たくさん売るのは難しいことだし、その辺りについては素晴らしい才能を持った人たちがほかにいますから、お任せしようという気分なんです。やはり、自分がしなくてはならないことをやった方がいいと思っていますし、売ることだけに一生懸命になっても、自分自身が満たされないですから」というのにはちょっと、ウ〜ンと考えてしまった。もしかしたら『スムーチー』が最後のポップ・アルバムになってしまうのかも・・。で、赤瀬川原平の方は、上がって降りるだけの“無用階段”や、出入りできない“無用門”等、いわゆる「何のために存在するのか分からない建築物」を集めた本で、あの「タモリ倶楽部」で昔やっていた名コーナー「東京トワイライト・ゾーン」や、「VOW」などの元ネタ(か?)と言われている本です。ちなみに赤瀬川氏は、教授とナム・ジュン・パイクのビデオ「ALL
STAR VIDEO」のパッケージ・デザインもやっていた人。
で、レコ屋が開く時間、11時になって「ディスクユニオン新宿プログレッシヴ・ロック館」へ。
- タンジェリン・ドリーム 『ハイパーボリア』 ('83/'90)
CD \2,940
・・・アナログでも持ってますがヴァージン・ジャパンからの国内盤なので購入。VJ帯のはちょっと高くても手が出てしまいます。アナログ発売当時の邦題は『流氷の詩』。ジャケも流氷の写真。4曲中3曲はジャケのイメージ通りな、ドキュメンタリーのサントラちっくなシンセ・サウンド。などと言いつつも好きな音ではあります。残る1曲「ノー・マンズ・ランド」は4ツ打ちキックを入れてちょっとリミックスすれば、ゴア系?になっちゃう?みたいな?(半疑問)感じのエスニック・テクノで秀逸。
続いて「ディスクユニオン新宿本館」の7階へ。3枚とも未開封中古。
- ザ・プラネッツ 『グーンヒリー・ダウン+スポット』 ('79,'80/'00)
CD \1,890
・・・元デフ・スクールのスティーヴ・リンゼイのバンド、ザ・プラネッツが残した2枚のアルバムを2in1CD化したモノ。共にアナログで持っててどっちも好きなアルバムです。でも、どちらかと言えば『グーンヒリー・ダウン』の方が好き。「ラインズ」は勿論、「マイル・ハイ」とか「シークレット」もさすがの名曲。解説は鈴木“ニッチ”祐氏で、「ラインズ」について一風堂に関する記述が少々出てくる。さすが。
- ディッキー・ピーターソン 『トランプ』 ('99)
CD \1,680
・・・ブルー・チアーのディッキー・ピーターソンのライヴ盤。バックはドイツの若手ミュージシャン達らしい。ジミヘンやブルースの古典のカヴァーを中心にしたアルバム。ブルー・チアーの時代の曲も「サマータイム・ブルース」や「ハンター」、「パイロット」等を取り上げています。ほとんどブルースなので個人的にはちょっとキツい部分もありますが、ブルー・チアーはゴヒイキなので、リリースしてくれたこと自体がありがたいブツなのです。
- ランディー・ホールデン 『ギター・ゴッド』 ('96)
CD \1,680
・・・一時期ブルー・チアーのメンバーでもあった(3rdのみ参加)伝説のギタリスト、25年ぶりのセカンド・アルバム。絵を書きながら放浪生活を続けていたとは俄かに信じがたいほど、暑苦しいほどに濃厚なサイケデリック・ギター・ロックがてんこもり。ブルー・チアー直結の超へヴィー・サウンド。こりゃあスゲイぜ。全然枯れてない(^_^)。ブルー・チアー時代の仲間ポール・ウェアリー(現在再びブルー・チアーのメンバーになっている)も参加。
同じく本館の地下1階へ。日本のロックとインディーズを扱うようになった。階段の壁一面に書かれている根本敬のイラストがエグい。
- INU 『メシ喰うな!』 ('81/'98)
CD \2,000
・・・オムニバス『レベル・インコーポレイテッド』でタイトル曲は聴いたことありましたが、フルで聴くのは初。そのタイトル曲は大槻ケンヂ的な絶叫ヴォーカルとアート・リンゼイ的な掻き毟りギター、後半になるにつれ段々と深くなるヴォーカルのリバーブが混沌さを増す印象的な名曲ですが、アルバムは前半はちょっと普通なパンク・ポップという感じで拍子抜け。西川成子の書いた曲がちょっと面白味がないかな。しかしタイトル曲以降、後半になるにつれ、徐々にパンクというよりも当時のオルタナ的なサウンドになっていって、フリーキーでカッコイイ展開が。何言ってるか分からないリバーブがんがんのヴォーカルにグシャグシャなサウンド。で、スパッと切れて唐突に終わったりもする。カクイー。町蔵の声はさすがに10代で若い声だわなあ。
- ほぶらきん 『「こっぷらきん」「キングホブラ」「インドの虎狩り」「ゴースンの一生」』 ('01)
CD \2,625
・・・ほぶらきんは'79年から'83年まで活動し、メンバーの弟までバンドに入れたりしていた変なバンド。本作は、EPやソノシートなどをまとめた全51曲入りCD。まぁ聴いてみましたが、「ヒドイ」としか言いようがない。ほんとヒドイ。ヒドすぎる。ヒドすぎるけど爆笑してしまう自分が悔しい。石野卓球がほぶらきんのことが好きだということは知ってましたが、やっぱり人生にかなり似てます。「俺はなんでも食う男」なんて曲もあるし。これ聴いたら人生の方がよっぽど音楽的に思えるかも。なんだか友人数人がカセットデッキに向かってバカ騒ぎしている様子を聴いてる感じです。童謡チックなメロディーが多い。人生の♪どびーんちゃびーんはげちゃびーん♪を思わせる、♪もしもしくまさんこんにちわ〜わたしといっしょにたこおどり〜♪(曲名「とんがりとしき」)という曲が最高にバカで耳に残る。名盤。