GAME MUSIC feat. Master Takahashi(高橋名人)
GAME KAYO(ゲーム歌謡) / INVADER KAYO(インベーダー歌謡)
スペースインベーダー辺りが元祖と考えられる、ゲームミュージック。今や、ゲームミュージックは単一音楽ジャンルで成り立つほどの成長を遂げました。All
About Japanにも『ゲームミュージック』のページが『テクノポップ』のページと並んであるぐらいですから。と言っても、僕自身この分野は専門外なので、勉強をしながら強力な助っ人特派員の協力の下発展させていきたいと思います。一人は『テクノ歌謡マニアクス』でも『だれも知らなかったゲーム歌謡の世界』の記事も書いた『テクノ歌謡』コレクションでお馴染みの8-bitsの福田タケシ特派員、もう一人は新生宇宙ヤングであの16連射の高橋名人とのコラボレーションを果たした、歌人でもある笹キミヒト特派員。ゲームミュージックと言いながら、実質テクノ歌謡の従兄弟のようなゲーム歌謡(命名
by 福田タケシさん)を中心に、そして高橋名人をフィーチャリングしてお届けいたします。英語表記の「Master
Takahashi」は、僕が勝手につけました。
「Runner」、「スターソルジャーのテーマ」、「高橋名人の冒険島」、ハンマー・ブロスについての追加情報。
- ■宇宙ヤング.NETでは、高橋名人を第一回のゲストに迎えて「笹公人のコズミック対談」を掲載中。
- ■ALL ABOUT JAPANにて『何故に16連射の高橋名人?』記事を2001年9月5日に掲載。
This is about GameMusic and GameKayo featuring
Master Takahashi. (Sorry, Japanese only!)
Featuring(特集)
Master Takahashi(高橋名人)
- Albums:
- Bug-tte Honey「Bugってハニー」 [1986] Fun House
 |
A1. Bug-tte Honey (Instrumental)「Bugってハニー(演奏)」
A2. Story by Meijin Takahashi & Honey-chan「お話 高橋名人とハニーちゃん」
A3. "Meijin Takahashi's Adventure Island"
Theme Song「『高橋名人の冒険島』テーマソング」
A4. Meijin Takahashi's Synchronized Adventure
Island「高橋名人のシンクロナイズド冒険島」
A5. Ai Wa Merry-Go-Round (Instrumental)「愛はメリーゴーランド(演奏)」
B1. Bug-tte Honey (Song)「Bugってハニー(歌)」
B2. Bug-tte Honey (Drama)「Bugってハニー(ドラマ)」
B3. Ai Wa Merry-Go-Round (Song)「愛はメリーゴーランド(歌)」 |
Fun House時代の高橋名人関連の曲をインストやドラマも含めた集大成したアルバム。
- Singles:
- Runner c/w Fighter [1986] For Life
プレ・ゲーム歌謡時代のニューミュージック〜フォーク調歌謡曲。ちょっと、打ち込み入っています。名人の超爽やかな笑顔。
- <福田タケシ特派員>“ランナー”といえば当時のファミッ子にとっては『ロードランナー』*1なワケで、かなりゲームミュージック寄りなピコピコサウンドが飛び出すのかと思いきや、聴いた瞬間思わずターンテーブルの回転数を確認してしまう程落ち着いたテンポのイントロ、そしてさわやかなヴォーカルが…。えっ、このやたら透明感のある声の持ち主って、もしかして…名人!?そう!その通り!!ファミコンのみならず歌謡界においてもその“名人”っぷりを遺憾なく発揮した高橋名人の記念すべきデビューシングルA面。作曲は元オフコースの鈴木康博でアレンジは国吉良一による。打ち込みをベースにしながらもヴォーカル(高音の伸びが絶品!)と弦の響きを引き立たせるように料理されたそのサウンドからは、高橋名人という類い希なる素材を目の前に「単なる“お子様ランチ”で済ませてたまるか!」と腕を振るうスタッフ陣の叫びが聞こえてきそうだ。
*1(ブローダーバンド社のアクションパズルゲーム。高橋名人の所属するハドソンが当時ファミコン版を開発・発売していた。)
A面に比べてアップテンポなナンバーのB面「Fighter」は作・編曲共に国吉良一仕事。“キーワード”“ワープ”“パワー”といったビデオゲームを連想させるタームを折り込みつつ前向きな青春ワールドを展開させる歌詞をさわやかに歌いこなす名人の声は、まるでヒートアップする当時のファミコン人気をサラリと受け流すかのように響く…大人の余裕ですな。ちなみに本シングルの発売当時、原宿(キディランドの裏あたり)でレコ発イベントが催され名人は多数のオーディエンスを目の前にその美声を存分に披露したそうである。
- Theme Of Star Soldier「スターソルジャーのテーマ」 c/w Seishun Wakusei「青春惑星」 [1986] For Life
<笹キミヒト特派員>86年に発売された(株)ハドソンの大ヒットファミコンソフト「スターソルジャー」のメディアミックス商品でもあるこの曲は、ゲーム音満載のちびっこ向けテクノ歌謡。作曲(共作曲者にハニービー)・編曲は、いまをときめく超売れっ子プロデューサーの笹路正徳(スピッツ、ブリリアントグリーンなどを手がけている人)。地球を守れ系のアニメ主題歌風歌詞にシンクロした音作りに徹している。名人の澄んだ美声とひばり合唱団(?)のコーラスが絶妙な児童テクノだとずっと思っていたのだが、名人本人いわくあのコーラス部隊は児童合唱団ではなく、(株)ハドソンの社員であったという衝撃的(というほどでもないが)な事実が判明した。児童合唱団と思って聴いた方がより楽しめる曲だと思う。テレビ東京系で放送していた「高橋名人のおもしろランド」という番組では、この曲をカラオケで歌うちびっこたちの音(テープ)を募集し、放送していた。ファミっ子たちのソプラノ声がお茶の間に響く光景は、いま思うとかなりシュールだ。
- 元・フォーライフレコード、現・ロックレコードの木村さんから頂いた情報によると、あの曲でコーラスをしたのは、ハドソンとフォーライフと小学館プロダクションのスタッフだったとのことです。ちなみに木村さんもそのうちの一人だったそうです。これで、児童合唱団説は完全に消えました。
<福田タケシ特派員>1986年の夏休み映画「RUNNING BOY-スターソルジャーの秘密-」挿入歌。元ネタゲームソフト「スターソルジャー」*2と同一のアートを使用したジャケ!イントロのオリジナル版ゲームサウンド!ゲームのメインBGMをベースにした楽曲!ゲーム内容をフィーチャーした歌詞!おいしい要素がすべて詰まった、これぞゲーム歌謡のお手本というべき内容。かつてはフュージョングループ“マライア”のキーボーディスト、そして現在はプロデューサーとしてミュージックシーンの第一線で活躍する笹路正徳の手により、ゲーム「スターソルジャー」プレイ時の手に汗握るスリルと迫力が見事にヴィニール盤に刻み込まれた。作曲の共作者“ハニービー”とは、ハドソンのサウンドスタッフの匿名クレジットでゲームBGMのフレーズを楽曲に使用した場合に用いられている。
*2(1986年、ハドソンから発売されたファミコン用シューティングゲームの大ヒット作。前年の「スターフォース」に続いて全国規模のゲーム大会、通称「キャラバン」も開催され日本中のゲーム少年少女を熱狂させた。)
「青春惑星」は、シングル「スターソルジャーのテーマ」B面。バラード好きを公言する高橋名人がしっとり歌う宇宙規模の青春賛歌。って、スケールデカ過ぎですよ!作・編曲の石川鷹彦は“イルカ”や“ふきのとう”といったニューミュージック系のアーティストの作品を数多く手がけており、本作ではタイトルのイメージ通り、爽やかで浮遊感漂うシンセアレンジを展開している。名人のヴォーカルもエコーが強調されており、宇宙というよりちょっとお風呂場っぽい感じもしたりして…!?
- Meijin Takahashi's Adventure Island「高橋名人の冒険島」 [1986] As Toshiyuki Takahashi(高橋利幸);
Fun House
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A. "Meijin Takahashi's Adventure Island"
Theme Song - Ho No Ji No Game -「『高橋名人の冒険島』テーマソング〜ホの字のゲーム〜」
B. Meijin Takahashi's Synchronized Adventure
Island - "Meijin Takahashi's Adventure
Island" Meijin Waza & Kouryaku-hou「高橋名人のシンクロナイズド冒険島〜『高橋名人の冒険島』名人技と攻略法」 |
Fun Houseに移籍してからは、本名の高橋利幸(名人)表記となっている。
<福田タケシ特派員>フォーライフ移籍第一弾シングルはファミコンソフト「高橋名人の冒険島」のメインBGMバックに歌う名人初のラブソング!ビデオゲームを恋愛になぞらえたゲーム歌謡は、過去にマキ上田の「インベーダーWALK」などがあるが、作詞に大御所の荒木とよひさを迎えた本作もまた“世界一むずかしいもの それは ○(マル)にホの字のゲームさ”と名人に歌わせるあたり実に心憎い。恋のゲームキングを目指す当時のファミッ子達には、是非とも本作を口ずさみながら“男と女のラブゲーム”を攻略していただきたい!名人の優しさと強さを秘めたヴォーカリゼ−ションにきっと攻略のカギがあるはずだ!!(裏技は禁止ですゾ)なお、サウンド面では南国調のゲーム原曲を杉山清貴などのアレンジャーとして知られる志熊研三がアーバン感覚のシティポップス調に仕上げている。
B面は、収録されている名人のレクチャーに合わせてゲーム「高橋名人の冒険島」をプレイして高得点を目指そう!という企画モノ。聴き所はなんといっても高橋名人の話術に尽きる。ハドソンの社長もその才能に惚れ込んで社員にスカウトしたという伝説の名人トーク(ゲームの実況)をとくとご賞味あれ!
- Bug-tte Honey「Bugってハニー」 [1986] Fun House
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A. Ai Wa Merry-Go-Round「愛はメリーゴーランド」As Toshiyuki Takahashi & Yuka Haruna(高橋利幸&はるな友香)
/ Toshiyuki Takahashi(高橋利幸);
B. Bug-tte Honey「Bugってハニー」 As Toshiyuki Takahashi(高橋利幸)
ジャケットのタイトルは、アニメのタイトルの「Bugってハニー」ですが、曲「Bugってハニー」はB面扱い。 |
ジャケットのタイトルは、アニメのタイトルの「Bugってハニー」ですが、曲「Bugってハニー」はB面扱い。
<笹キミヒト特派員>テレビ東京系で放映されていたアニメ「Bugってハニー」の主題歌だったこの曲は、巨匠・小林亜星による亜星調の歌謡曲。リラックスした大人っぽいムードのイージーリスニング系のアレンジがオシャレ。スリー・トゥー・ワン・ゼロ・・・の部分のウィスパーボイスが名人の美声に見事にハマった名人歌謡の新境地。いまどきの高校生がこの曲を耳にしたら、「このオシャレソングは何?!」と目をパチクリさせるのではないだろうか(あくまで推測)。代官山あたりのオープンカフェで流れても全然違和感のない曲(かもしれない)。おそらく名人の曲の中で一番有名な、名人歌謡の決定版だと思う。
<オクタケンゴ特派員>はるな友香はファミコンクィーンとして選ばれたポニーテールの似合う埼玉出身の女の子です。"高橋名人の妹"としてハドソン主催のイベントなどに出演していました。ちなみに、元々「愛はメリーゴーランド」はB面に予定されていたようです。
- Hacchaki Sensei No Tokyo Game「はっちゃき先生の東京ゲーム」 [1987] Fun House
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A. Tomodachi Yo「友だちよ」
B. Seishun Wakusei「青春惑星」
「スターソルジャーのテーマ」のB面とはヴァージョン違い。 |
映画では、鈴木保奈美とも共演。羨ましい。
- Great Caravan '87「グレートキャラバン'87」 c/w Watashi To Odotte-kuremasenka「私と踊ってくれませんか」
[1987] Fun House

A面は高橋名人によるハドソンのゲームソフト『ヘクター'87』全国キャンペーン主題歌。B面はメガロム少女舞こと荘真由美が歌うアニメ『Bugってハニー』の主題歌。高橋名人も音源を捜しているらしいです。持っている人がいたら、僕にメールください。
- Heart Ni 16-Rensha「ハートに16連射」 [2001] As Uchu-Young with Meijin Takahashi(宇宙ヤング
with 高橋名人)
歌:宇宙ヤングwith高橋名人
作詞:笹 公人 作曲:笹 公人、HIDE-AKI
編曲:HIDE-AKI
せまい部屋を飛び出して
さざめく星眺めれば
この地球が愛しく思えるだろう
不老不死の夢なんざ
ちっちゃすぎるぜ そこの君
宇宙のため 地球のため 戦おう!
ベルリンの壁も
派閥の壁も
勇気出して撃ち破って
歴史は動いた
※16連射で心の闇を撃て!
堕落という名の巨大な要塞を
16連射でタブーを撃ち破れ!
宇宙の秘密がいま解き明かされる
(間奏)ミニドラマ 1 |
ひとりひとりの心には
パワー無限にあふれてる
星をひとつ生み出すほどのものさ
目の前に立ちはだかる
壁を嘆いた そこの君
恐れないで ひるまないで さぁシューティング!
恋の悩みも
進路のことも
燃えるハートで突き進めば
未来は開ける
16連射で夢の扉を撃て!
高嶺の花さえ はらりと落ちてくる
16連射で迷いを撃ち破れ!
君さえ変わればあの子も腕のなか
※Repeat
ミニドラマ 2 |
2000年の夏、宇宙ヤングの笹キミヒトさんは幕張メッセで行われた東京ゲームショーの会場内ハドソンのブースで高橋名人と運命的な再会を果たす。そして、実現したこの甦ったゲーム歌謡!壮大なる宇宙観と卑近な日常観が交錯する不思議な世界を作り上げる歌人、笹公人さんとゲーム音楽の早弾きの達人、HIDE-AKIさんは、新たなネオ・ゲーム歌謡の1ページを開いた。いや、ゲーム歌謡の枠を越えてしまった、スペース・スペクタクル歌謡。高橋名人の今だに健在な力量のある歌声が、さらに臨場感を増大させる。初お披露目は、FUTURETRON SAMPLER NIGHTにて。正式リリースに向けて、宇宙ヤングは動いています。出たら、聴かなきゃハドソン。
全国の高橋名人ファンの方々、投稿お待ちしております。
Hammer Bros(ハンマー・ブロス)
- Here I Am [1997]
<オクタケンゴ特派員>高橋名人関連作品で忘れてならないのは、「ガバを誰かに例えると高橋名人や。奴は一秒間にボタンを一六発叩く。奴とガバは似ている」との発言もある、ファミコンゲーム「スーパーマリオブラザーズ」に出てくる人気キャラクターをそのユニット名に冠する彼ら三人ガバ・ユニット、ハンマー・ブロス(HAMMER
BROS)の「HERE I AM」ですね。それは1997年にKILL
THE RESTより発売されたガバ・オムニバス「THE
LAST OF THE MOHICANS」に収録されており、「高橋名人!」とのサンプリングで幕を明ける暴力系ガバ作品。「ゲームは一日一時間」、「僕らの仕事はもちろん勉強、成績上がればゲームも楽しい」、「外で遊ぼう元気よく」、「僕らは未来の社会人」などの名人の投げやり且つ心のない名言のサンプリングがガバと調和してんだかしてないんだか判らないが、名人への愛情は宇宙ヤングにも匹敵するものがあると思う。
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